上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0ベタ!だがそれがいい!
2021年5月15日に日本でレビュー済み
なんとなしに読んだら面白くて、気付いたら単話もpixivコミックもなろうの小説も、全部読んでしまっていました…。
主人公は「氷鉄の女」「総務の門番」とあだ名される敏腕OL。過去の人間関係トラブルで、会社では対人鉄壁フィールド展開してますが、実は同期の「営業部の王子様」に早6年の片想い中。
顔よし頭よし体よしの「営業部の王子様」は、けれど生来の優柔不断の流され体質。部署の先輩に「氷鉄の女を落としてみろ」と悪ふざけで無茶振りされて、断りきれずに主人公に告白。長年片想いしていた主人公は、これ幸いとOKし、お互い腹にイチモツ抱えたまま、偽りの恋人関係がスタートします。
そうしてすれ違ったまま、一緒に過ごす時間の中で、お互いへの思いが少しずつ育っていきます…ベタ!だがそれがいい!
「中学生かよ!?」と突っ込みたくなるきっかけだけど、それをオフィスラブにもってきているのが新鮮です。実際、会社なんて、中学校的カーストの延長線上の世界観だったりするしね。
大人相応のズルさと、ある意味双方初恋のうぶさが大変いいバランスです。
また、時間制限があるところが、ソワソワさせてくれます。
主人公は、会社にも見切りをつけていて、告白をうけた時に、2ヶ月後には退職することにしているのです。この偽りの恋人関係は、初めから期間限定の「サヨナラの恋」なんですよね。
主人公が、それを免罪符にしつつも、後腐れないよう、自分が去った後の相手に嫌な思いをさせないよう、人目を避けたりするのもニクい。奈央ちゃんええ子や…奈央ちゃんの気持ちに早く気付いたったれや里村…。
なろうの小説も面白かったですが、いい意味で変化のあるコミカライズになってます。特に主人公2人が、作画の方の力で、素朴な素直さや不器用さ、爽やかな色気が増量されてて、すごくいい。
これからも丁寧に、2人のこころの動きを描いていってほしいです。続きがめっちゃ楽しみです!!!