上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0KADOKAWAのロンダリング商法にモノ申す!!
2020年11月4日に日本でレビュー済み
たった一つの物語を、文庫本、マンガ、アニメ、オーディオブック等々にしての商売。
きっと、美味しすぎて、笑いが止まらないことと思います。
優れた才能を持つ原作者が、世の中に評価されて、それなりの対価として多くの報酬を受け取ることは、
大変すばらしいことだと思います。
そんなロンダリング商法に転がされ続けているファンの一人として、
KADOKAWAさんにお願いがあります。
すぐにマンガやアニメにするつもりがないのなら、もっとイラストや挿絵を増やしてほしい。
マンガやアニメで育った想像力の乏しい私には、
物語の場面やサブキャラを文章だけで表現されても、うまくイメージができないことがあります。
ほとんど気になることがありませんが、場合によっては、モヤっとした気分のままストーリーが進んでいくことがあります。
既に完結した本作本編に登場した魔王も、未だにどんな姿をしているのか気になったままです。
テキトーに想像してしまえばよいのですが、そんなことをすると、マンガやアニメになった時に、
自身のなかで固定化されたイメージとのギャップによって、違和感を抱えることになり、
マンガやアニメが素直に楽しめなくなる原因になります。
一つの作品を何度もロンダリングして儲けるつもりなら、
版元としてできることを精一杯してもらいたいものだと思います。
なお、本作については、あいも変わらず安定のおもしろさでした。
メインのキャラクターについては、セリフの話し方だけで区別がつくのがすごいことだと思います。
登場人物たちのセリフが交互に続くと、物語のテンポはよくなる半面、
誰のセリフかわからなくなりかねないというリスクがありますが、
このシリーズにはそれがありません。
アニメの声優さんたちが実際に話しているような、そんな臨場感に溢れています。
今後も引き続き、今シリーズが継続していくことを切に願います。