上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0貴族転生ではなく、皇族転生では……?
2020年4月18日に日本でレビュー済み
原作未読。
一村人だった主人公が、強大な力を持って皇族の子弟に転生して、というところから始まる物語です。
一応転生ものですが、転生前の話は(この巻では)ほぼないに等しく、生まれつき才能に恵まれた皇帝の末子の話、と言った方がしっくりきます。
この作品で特徴的なのは、まだ幼い主人公がその素質と前世の記憶を武器にして立ち回っていく相手が主に人間である、という点でしょうか。
この手の話ではモンスター退治をするのがお約束ですが、少なくとも一巻ではモンスターの類は一切登場しません。
代わりに洪水の被害や、腹黒い財務大臣を機知で圧倒していく様が描かれています。
まだ幼く、親王である主人公が一人で街をお忍びで歩き回ったりするあたりにちょっと無理を感じますが、そういった点を気にしなければ、いわゆる主人公無双系の一形態の作品として面白く読めます。
作画の方も比較的レベルが高く、特に女の子より男性(特に父親の皇帝や将軍といった渋いおやじキャラ)の方にむしろ気合が入っている感じなのが妙に安心感を覚えます。
主人公のキャッチコピーを見る限り、最終的には皇帝にまで登りつめるようなので、今後12人の兄たちとどう関わりつつ成り上がっていくのか、楽しみにしたいと思います。