上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0新しい剣豪小説を楽しんでます
2017年10月28日に日本でレビュー済み
the void shaperシリーズの全5巻を購入して、1冊目を読み終わりました。
森博嗣氏の作品は、このシリーズが初めてですが、この1冊目からどんどん惹き込まれました。
今までにはなかった英語の題名に、有名な武士も出てこない全く新しい剣豪小説に楽しませていただきました。
2ページ目からの詩からも入り込めましたし、prologueを始め、episodeごとに挿入されている参考文献などが英文と和文で掲載されているところにも新鮮さを感じました。
ストーリーは大まかに言えば、山で育ったゼンが、里に降り、カシュウから授けれた剣と共に新しい人生を歩んで行くと言ってしまっていいのか分かりませんが、山で育ち、人との関わりにも慣れていないゼンが剣の道と人との関わりについて悩みながら旅が続く、その過程に心惹かれました。登場人物たちもまだ1冊目ということもあり、深いところまで書かれていないのも、ゼンの目を通した世界だからかも知れませんが、それが良かったと思います。
これからゼンがどう成長して行くのか、ゼンは何者なのか、これからどんな出会いがあるのかと期待して2冊目を読もうと思います。
引用されていた新渡戸稲造の『武士道』も興味深かったです。
追記
僭越ながらイメージイラストです。