上位の批判的レビュー
5つ星のうち2.0ほのぼの系が好きな人におすすめ
2018年11月16日に日本でレビュー済み
異世界転生ものですが、本作品は『ゆるキャン』『けいおん』と同系統です。
竜族、魔族、モンスターが登場しますが、その差は、性格や髪型の違い程度のもので、ストーリーに寄与しません。
かと言って、『ゆるキャン』のように知識的な側面はなく、『アリア』のような職業人としての成長も描かれることはありません。新しい種族が美少女キャラとして登場し、日常にちょっとしたトラブルあるいはイベントが起こり、その中で登場人物たちの人柄が描かれていくのみです。
異世界にチート転生し、ゆるく生きていくというコンセプトは独創的で、そのため私は3巻まで購入してきました。しかし私は、のんびり生活するにしても面倒なことは沢山あるよね、と感じます。現実で言えば、電気代の支払い、銀行口座の開設、洗濯、天候、ひげそりなど、無職だろうとやらなきゃいけないことは様々あります。そういったものが、本作品ではきれいさっぱり取り払われています。かわいい娘には、ムダ毛は生えないし、いつも清潔で歯も白い、そんな印象を受けます。
生活を描くにしては視点が大雑把すぎるし、ファンタジーを描くにしてはキャラの能力が活かされていない。ただなんとなく、かわいい女の子たちが優しさを持ち寄り、そよ風に吹かれながら生活していく、そんな作品です。金持ちに飼われた猫だってもう少し面白い暮らしをしているのではないでしょうか。