上位の批判的レビュー
5つ星のうち1.0欲と矛盾の塊、間違い探し専用冊子
2019年10月16日に日本でレビュー済み
アマチュア、企業問わず、盗作の疑いのある曰く付きなろう産小説をコミカライズし
出版元KADOKAWAの子会社、ニコニコ静画において公開するもコメント禁止措置が取られている曰く付き漫画。
作品についてのみ結論から述べれば、糞過ぎて逆に面白い糞である。そのうちそれすら飽きてくるが。
他のレビューで幾多の問題点が指摘されているが、それ以外にも……
魔王の魔力吸収によってパーティが壊滅したにも関わらず、
主人公の治癒魔法は吸収されずあっさりと魔王を討伐できてしまう。
(原作では『魔術を奪った』と記されているが問題の根本は変わらない)
世界に10人しかおらず、道具で代替出来ない四肢欠損すら回復できるうえ、
ベンチを温めているだけでパーティ経験値倍増、スキル強化などのパッシブな恩恵のある存在を
薬漬けにした挙句陰湿に苛めぞんざいに扱う。
レベル上限を“確定で”上げられる王女がいるにも関わらず、
レベル上限を“低確率で”上げられる主人公のカマを掘らせる。わざわざ男に掘らせる。
体液を得るなら血液でもいいだろうに、この城はホモしかいないのか……(困惑)
兵隊をぞんざいに扱い、どころか同格の勇者すら謀り自分だけ助かろうとする下種王女から記憶を奪い
自国の兵を殺させ自国に叛逆させるというが、仮に記憶が戻ったところでショックを受けるだろうか?
毒キノコを食べて前より早く『薬物耐性』を得て復讐!
薬効かない! 毒効かない! 酒にも酔わない! でも媚薬は効く。? ???
主人公も敵も隙あらば薬や媚薬を盛り合い盛り合う。引き出しが非常に少ない。
そしてそのうち『【回復】を使うとその人間の人生経験すべてが流れ込み苦痛を伴う』
という設定すらなんとなく流され、お気軽にさらっと使うようになる。
気楽に使えるなら薬漬けにされる必要はなく、始点と終点で矛盾が発生している。
跳ね橋と呼ぶには何故か橋脚があり、そうでないなら謎の鎖が付いている細っそい一本橋、
女と男の書き分けができておらず、非常に紛らわしい作画など、漫画家側も新たな笑い所を提供してくださる。
(一応擁護するならば、小説としてド下手糞な原作より、整理されている分漫画版の方が辛うじてマシである)
『復讐を娯楽として楽しんでいる主人公』を描いていると巻末で作者がほざいておられるが、
27回殴られた分をいかにして報復したのか?見せ場にも関わらず描写は回想すらなく一切カットである。
肝心の復讐に大した尺は割かれず、楽しんでいるのは概ね性交とイキリ無双である。
著者がやりたいことだけを追求した結果、数ページで矛盾が発生し疑問符が浮かぶ頭の悪い展開が延々続く。
著者の執筆姿勢、これの存在と出版した愚行以外に、一体幾つの間違いを見つけられるか?
間違い探しが逆に楽しくなってくる有様である。
原作の記述との整合性を踏まえると更なる矛盾が噴き出てくるが、きりがないので割愛する。
本作、原作共に無料サンプル部分だけで既にツッコミ所しかないので数奇者の方々は各自探して頂きたい。
丁度ヤングエースUPで無料公開されているのでそちらで間違い探しをするのもお勧めする。金は払うな。
復讐物を望んでいるのであれば別のものを探すことを推奨したい。
何を選んでも間違いなくこれ以上の質である。
『THE・糞漫画』といった作品を読んで嗤いたいのであれば、中古で買って焼却処分するか
ヤングエースUPで無料公開されている物を読んでみてはいかがだろうか?
重ねて関係者に金を払うべきではない。
ついでに言ってしまえば、治癒の応用で戦う主人公は荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』第4部において
既に20年以上前に通り過ぎた道である。別に斬新でもない。面白い漫画をお求めであればそちらをお勧めしたい。
自社の新作ラノベ総選挙2018に曰く付き(遠隔表現)の作品を首位に選び、メディアミックスで
儲けようと皮算用するばかりか、あろうことかアニメ化まで画策なさるKADOKAWA様におかれましては、
(今更手遅れながら)自社と編集者という職業を貶めた事を心より恥じ、潔く舌を噛み千切って頂きたい。
大方濡れ場で客を釣るつもりだろうがポルノを舐めているとしか言いようがない。恥と身の程を知れ。
余談ながら、KADOKAWA主催の電撃大賞を始め
同社数々の新人賞の募集要項にはこのような一文が表記されている。
「既存の作品のパロディや模倣はご遠慮ください。
作品のイメージを悪化させたり、著作権者の権利侵害となる可能性があります。」
数々の作品から名詞、台詞や展開をそのまま持ってくる行為を
1万歩譲って『パロディ』であると仮定しても、上記の要件の違反が不問とされる特権的な立場に本作は置かれている。
また、アニメ化に際し作者は「毎回エロシーンがある」と発言しており金の為なら公序良俗や
自ら定めた規約を歪める角川グループの姿勢が露わになっている典型的一例である。
作者も作品も最低ならば、世に送り出す出版側の倫理観も価値観も最低極まりない。
最期にもう一度言わせて頂きたい。本作に関わったものは恥を知るべきである。