上位の批判的レビュー
5つ星のうち2.0慶喜が江戸に戻った理由
2017年5月29日に日本でレビュー済み
渡辺先生は慶喜を、変わり者だけど実はいいヤツ、的な位置づけで描いてきてたので、鳥羽伏見の真っ只中に敵前逃亡した理由をどう解釈して描くのか、これは慶喜が出てきたときから思っていました。
けど、今回期待に期待して読み、本気でがっかり。
以前からあった疑問で、天狗党の人たちを無残に殺した理由も慶喜のキャラと辻褄が合わない気がしていましたが、今回さらにやっつけ感が増したというか…
鳥羽伏見の戦いをほとんど描かなかったからこそ、慶喜が敵前逃亡しても納得できる人がいるのかなーと思ったり…
こんなわけわからんやっつけ感満載な理由で敵前逃亡するくらいなら、そもそも慶喜を最初からキレもので変わり者だけど実はいいヤツ、と描かなければ、しっくりきたと思います。
この作品自体は沖田とセイの切ないラブストーリーとして読むしかない…と思いますけど、町医者の娘となんとか子作りさせようとしたりするくだりは、京都にいたときお見合いさせようとしてだめになったり、刀屋の人妻とか、試衛館で出会ったトラウマになった子とか、もー何回別の女とくっつくかも!っていう既視感から、すごく冷めた目で見てしまいます。
次巻こそはもう少し何かが変化してほしい…!期待します!