上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0楽しいのう
2020年7月12日に日本でレビュー済み
77円セールの3巻まで買いました。こんな楽しい漫画を安く買わせて頂いてありがとう御座います…。
翼が実家に帰省して彼女の漫画家としての家庭内での立ち位置と家族の理解の問題がこの3巻の主題のひとつです。ひとりとりのこされそうになるかおす先生のみんながいるから…が可愛すぎてもう。漫画は売れていても、それが家族に応援してもらえないのは辛いと言うかおす先生、一方、安定のしない職業に就くべきではないのでは、と言う翼の母親の言い分は、親として子どもの未来を考えるならひとつの正しさではあるもので、難しいものです。巻末後書きに作者もボツネーム製造機だったと書いておりますが、どうであれ少女の夢を肯定してあげたいという作者さんの想いが感じられますね。
後半ではかおす先生の商業作品が久しぶりに決定するという話でありますが、ボツをくらい続けた彼女の努力が報われるというのは読んでいて単純に嬉しく思えますね。焚き火にくべるほどの大量のボツネームは、担当に忘れられない為に日常の出来事を漫画にして持っていくという健気さですが、ただ単に健気だというだけじゃなくて、おもしろい漫画を描こうという積み重ねが結果を生んだと思うんですよね。ボツになったパンチラを見る男子がどんどん遠ざかっていく漫画とか、結構おもしろいですもん笑。彼女の描いた日常漫画は、きっと本作と同じくおもしろいに決まっていますよ。この続きも楽しみにして読んでいきます。