上位の批判的レビュー
5つ星のうち2.0うーん、残念
2014年11月1日に日本でレビュー済み
文章はラノベにしては固めだが、読みやすくはある(ただし美文というわけではない)。
登場人物たちの思考や行動に釈然としないものがあり、それらが物語の推進力になっているのではなく、物語を作者の意図した方向に進めるために、逆算されて登場人物の行動が決定されているような印象を受ける。
そして主人公の存在感がものすごく薄い。
一介の高校生にすぎないのだから無知で無力、という設定にしたのは作者のリアル志向の表れなのかもしれないが、妙に諦めがよく淡々としていて、好きな女の子を何が何でも守ろうという熱さや必死さが伝わってこない。
このような似非セカイ系ボーイ・ミーツ・ガール物は嫌いではないが、この作品からは何らカタルシスが得られなかった。残念。