上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0こういう作品もあるんだなぁ
2018年11月12日に日本でレビュー済み
王道ライトノベルの内容が年齢的につらくなっていました。
ゆえにタイトルを絞ることにしたところ量的に不足するようになり、文芸書ライトノベル(しかもなろう系)に手を出してみるかと購入したのが本書です。
とはいえ「なろう系作品は刺激が強く楽しい反面、文書表現が平易すぎて鼻につく」という個人的なイメージもあり、
はたして1,000円オーバーの金銭を費やす価値があるかどうか半信半疑でした。
今回の最終的な購入の決め手となったのは表紙ではなく、巻頭カラーにある”あの”イラストです。
これに「攻め具合が分かるなら読んでみな」と挑まれた気がしたのですが、最初の一冊に本書を選ぶとは私も少し疲れていたのかもしれません。
さて最終的な結論ですが「続きが読みたい」という後味を引く満足が感じられる作品でした。
内容には「よくもここまで妄想を織り込んだ」というほどのいわゆるエロ要素の濃いものですが、物語自体を侵食することなく、むしろ重要な要素としても機能していると腑に落ちました。
なお、ここで特筆すべきはエロ表現の方法です。
詳しくは記せませんが「間接的な表現でこんなにもエロを伝えることができるのか」「しかもこんなに爽快なのか」と
ある意味あきれるほどです。
人を選ぶ作品かとも思いますが、私にとっては文芸書版の尖り具合、懐の深さ?を感じる一書となりました。