上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.01・2巻のモヤモヤにちゃんとアンサーがある
2021年8月29日に日本でレビュー済み
いきなり猫ちゃんのエピソードで、2巻からの流れのあとに閑話休題的な。
私はポケモンチックなかしこよりトボけた味わいのぺうの方が好きなんですが、譲渡会のぺうに萌え死にました。
ぺうのぬいぐるみ欲しい〜。
以下、ネタバレがあるかもです。
今までの巻のレビューで自分がブツクサ言ってた事はアンサーがあったのかとか、いろいろ発見がありました。
北山家の経済は悟くんの貯金と月末の切り詰めでなんとかしてるみたいだし、チカがクビになったときに謝らなかったのは、それでいいやで終わった話じゃなかった。
謝罪のシーンでは発達障害の当事者にしてみるとかなり痛いところを突いていて…。
精神保健福祉手帳持ってても、やっぱりそりゃ一般の方がやり慣れた仕事も選びやすい。
自分を守るためには障害者枠にすべきなんだろうけど、選べなかったら、せっかくの特出した能力を活かしにくくルーティンから外れると余計に覚えづらくミスも増えると思うんですよね…。
チカの弁解は特殊なケースではなく、そうした当事者の本音でした。
この巻では母親との軋轢が描かれていて、私自身がなんの欠点もない母の下で育った発達障害、その私から生まれた娘もまた発達障害、という当事者として両方のベクトルから見れたのでちょっとご意見しますと…、
私自身は健常者の母がうるさく躾けようとすることにやはり抵抗を覚え続け自分の娘はのびのび育てようと思ったんですが、娘自身は意外にもとっとと自立してしまい、今になって私から干渉されずに寂しかったと言ってまして…これどこの家庭でも、障害関係なく無いものねだりは一緒なのかなって思いました。
ただ気になったのが、
「あんた天才なんでしょ」に悪気はないと思うんですが、プレッシャーにならないかしら?
次巻に続く展開の不穏な空気は、この作品がお涙頂戴ではなくてエンタメ要素がしっかりあるなと思わせてくれます。
この同僚さんの最後の心の中のセリフ!
私も何度こういう風に取られて、訳の分からない制裁を受けたか…。未だに、そういうふうに取る人の心理がよく分かりませんが、誤解された経験があるだけに背筋がゾッとしてます。
やっぱりよく研究して描いてるなと。
理解を示し始めた店長さんに守ってもらえるといいけどな…ハラハラ。
あ、でもやっぱり何度読んでも悟くんみたいな王子様は残念ながら居ません。
悟くんはどう転んでもフィクションだよ。
次巻の展開にも期待してます。
巻末オマケ、宙を舞う瞬間のお父さんカッコいいですね。
年寄りを年寄りらしく描けてないのでもう少し絵は頑張って欲しいですが、このカットは良かったです!