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2021年7月27日に日本でレビュー済み
前巻も「ユーモラス」ではありましたし、それを一言で表すなら「オフビート」であり、面白い内容でした。しかし二巻目の本書は明確に「コメディ」と言ってよく、一段と不真面目に羽目を外した感じで、超がつくほど面白いです。絵柄も前巻は比較的アメコミチックだったのですが、今回参加しているアーティストは全般的にこざっぱりと日本アニメ調で、(日本人が見た場合の)明朗な印象に拍車をかけています。特に#8、9のペンシラーであるギャング・ヒョク・リムさんは「アメコミ風の日本漫画(変な言い方ですね)」っぽい絵柄で(ギャグ表現などに顕著)、親しみが持てます。この方は韓国出身なのですね。別に人種で絵柄が決まるわけでもないでしょうが、不思議とアジア系のアーティストの絵は日本漫画と共鳴するところが多いと思っています。
本書とは関係ないですが、リムさんの絵柄がアメコミでアリだとすると、ゲズンタイトさんなんかは全然アメコミでイケますね。いや、ゲズンタイトさん、日本人じゃないという触れ込みですけど……。

本作の雰囲気は、64ページ、2パネル目で世界の危機を訴えるノー・バーに対し、3パネル目でかったるそうにジト目を返す一同に象徴されているのではないでしょうか。根底には英雄的な精神を持ちつつも、プライベートを大事にし、ブツクサと文句を言い続けながら事件に挑む、あまり熱心そうに見えないヒーローたちが魅力的です。翻訳も悪ノリに乗っかってる感じで、不貞腐れた中学生みたいなキッド・オメガ、鉄火なスケ番みたいなアメリカ・チャベス、空気を読まずに気取った調子のノー・バーなど、それぞれのセリフに、よく雰囲気が出ています。グウェンプールも引き続き暴れまわります。会話もコミカルです。
前巻では終始気怠い感じで話が進みましたが、今回は各自の能力を活かし、短編集的に次々と事件を解決していく明快な性質もあり、そういった観点からいってもヒーローものとして一段と楽しい内容です。日本にもボンクラヒーロー系の漫画はいくつもありますが、そういうものが好きな人には、コレも面白いと思います。アメコミの場合、「外す」となったら「外す」だけで、ルーチン的な要素は押さえないというものもあるのですが、本書は前述通り次々に事件を解決していくため、「不良ヒーローが読んでみたかったけど、外すだけじゃなくって、決めるところは決めろよ」という不満もありません。
途中から登場した陸ザメは、サメのリュックでも知られるグウェンプールのペットとなりますが、ライターが気に入ったらしく、妙に出しゃばってきて、愛らしいです。解説小冊子を読むと、本当に気に入ったようで、その後、ライター(ケリー・トンプソン)の持ちキャラになったとのこと。読めば分かりますが、エビも可愛い。
一層面白くなった二巻目ですが、残念ながら、これで完結とのこと。こういうの、本国ではウケないのかな……。ケイトの両親など、気になる要素も残っていただけに、これで終わってしまうのは惜しいです。ただ、延々と続くケースよりは、二巻完結という方が他人には勧めやすいかな?
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商品の詳細

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