カスタマーレビュー

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2021年2月19日に日本でレビュー済み
 「上杉謙信女性説」といえば数十年前に小松左京氏の短編小説で読んだな…などと本作の初期の巻のレビューにも書いたが、そちらの「龍虎抱擁」でも謙信と信玄が見合いして床入りする描写がを覚えているが、本作品のすごいところは歴史・軍事描写を相当にきちんと描いた上に謙信と信玄の恋愛話が展開する。そこに明智光秀が絡んだことで「恋愛もの」としての深みが増す。そのうえで「熟年」男女が接吻でとどまるところも味わい深い。それ以上に本作品の要諦は合戦そのものが恋愛譚であるところだ。本作品のような川中島の戦いの第3次合戦と第5次合戦を飛ばすような省略の仕方は荏苒たる歴史・軍事ものの作品では困難であろう。しかし合戦そのものの固有の政治的社会的軍事的背景を維持しつつも恋愛しつつある男女の相互行為として描かれる本作品にあっては全く納得できる。むしろ小気味よい。さすがと、作者の手腕に瞠目する。
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5つ星のうち4.6
星5つ中の4.6
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