カスタマーレビュー

2018年7月9日に日本でレビュー済み
前巻までの「己にとっての学問とは?」の問いに答えが見えたのかどうかはさておき、まず前提として好きなこと(学問)をここまで修めてこられたのは道真自身の才は勿論、菅家の地位あってのこと。
しかし、自身の立場は自分が嫌う貴族と同じ。兄を取り巻いた権力のしがらみは自分の家が貴族だから。
この矛盾がいよいよ浮き彫りになってきつつあります。
幼い頃に兄と共に学んだ学問というものはもしかすると道真の寄る辺だったのだろうかと思うと少し切ない気持ちになりました。

前巻に登場した明らかに怪しげな大師と比丘尼の美女二人。紙面が華やかですね。
今、道真が早々に答えを掴むのは面白くはないので、個人的には本巻での道真が未だ途上にあるということを再認識させられる比丘尼との対話がとても良かったです。

最後にまさかあの人があの名を口にするとは…

裏表紙の花はノウゼンカズラですかな?
原産地は中国で、平安時代には日本に渡来してきていたとされているものなので、もしかしたら道真も同じ花を見たのかもしれませんね。
魑魅魍魎の渦に飲み込まれてもノウゼンカズラが空へ空へと枝葉を伸ばすように道真は自分の正しさを信じ道をひた走っていくのでしょうか。
次巻が楽しみです。
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商品の詳細

5つ星のうち4.7
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