カスタマーレビュー

2019年9月21日に日本でレビュー済み
 11巻まで読んでみて、の感想になります。
 前作である「日々蝶々」から大好きな作家さんで、今作も6、7巻辺りまでは本当に楽しんで読ませて頂きました。……が、少々不満……というか残念だな、と思った部分がいくつかありました。

 まず一つ目。
 他の方が指摘されているのを見かけましたが、“一応、ヒロインである天ちゃん”の性格についてです(何故一応、なのかは後にお話しします)
 というのも、物語が始まった当初の天ちゃんは本当にクールで、笑顔は少ないし、ましてや泣いているところなんて、私の記憶ではなかったと思います。
 それが、理久君と恋仲になった辺りから、頻繁に泣く描写が描かれています。
 人と関わる事で、色々な表情が出てくる事自体は当然の流れだと思いますし、漫画的にも全然アリだと思います。
 それでも、最初の頃のようなクールな天ちゃんに惹かれてこの漫画にハマった身としては、少々複雑な想いをしてしまいました。

 そしてもう一つ。
 後に天ちゃんに惹かれていく千秋君について。
 彼に関しても、物語開始時のミステリアスな雰囲気からの、天ちゃんを好きになって少しづつ積極的になっていく姿は、本当に好きでした。
……正直、当て馬好きな私は涎が出るくらい好きなシーン盛りだくさんでした。
 でも、後半、7巻・8巻辺りで、千秋君の天ちゃんに対する愛情よりも、理久君に対する友愛の大きさが凄かったです。
 しかしこれも、別に悪い事だとは思っていません。
 思っていませんが……正直釈然としない気持ちです。
 天ちゃんに告白して、一方的にキスまでして、天ちゃんから告白を断られても「諦めない」と言ってのけた彼ですが、展開的には結局、理久君に譲る?形となりました。
 ここまでは分かります。
 でも、そこからが割と淡泊といいますか……まぁ、晴れてカップルになった二人を見守りたい気持ちは理解できますが、上記した通り、天ちゃんにキスまでした割には後半、理久君への友愛が強すぎて……未練、ないのか?って感じです。
 いや、もしかしたら、まだ少し未練はあるのかな、って思わされる描写もあったのかもしれないと思いますが、これに関しては私の理解力と想像力の乏しさのせいかもしれないので割愛します。

 そして最後に……冒頭で言った、(一応)ヒロインの天ちゃん、についてです。
 こちらも他の方が既に言っていたと思いますが、この作品のヒロインは結局のところ、理久君なのですよね。
 というのも、理久君は出生の経緯やその後の育った環境柄、愛に飢えて?いる人間だったと思うのですが、物語が終盤に向かうにつれ、産みの母や義兄、天ちゃんに千秋君、他にもいろんな人間から愛されている事を知ります。
 その愛され具合と言ったら……もうヒロインそのものでした。
 そんな正ヒロイン理久君の存在のせいか、天ちゃんのポジションが何やら曖昧に感じました。
 確かに重要な所で義兄の背中を(物理)押したり、理久君の背中を(精神的)押したりしていましたが……割と後半の見せ場は少なかったように思います。
 単に物語が佳境に入り、千秋君や義兄である鈴のインパクトが強かっただけかもしれませんが……。

 と、物凄い長文になりましたが……とにかくそのあたりが自分的には気になって、正直あと1巻残っていますが、読む気になれません……。当て馬好きは辛いなあ……。
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