カスタマーレビュー

2020年6月29日に日本でレビュー済み
4巻で止まっていた本作の続きを久しぶりに買って読んだ。画力云々に色んな意見があるが本作は井上雄彦のような「止め絵は非常に上手いが、動きが描けない」というタイプの漫画だと思う。この巻の対決のシーンで、チェンソーでぶった斬る見開き絵一枚で決着を付けてしまうあたり、作者はそんな自分の長所と短所をよく解っていると思う。いわば歌舞伎の決めみたいなもんである。歌舞伎見たこと無いけど。漫画としての絵的な上手さという点では、同じ雑誌で連載している「呪術廻戦」のほうが数段上だろう。だが、同作は、言ったら悪いが、大人の鑑賞に耐えうる代物ではなく、ただのキッズ向け中二バトル漫画でしかない。ネタばれしない程度に描くが、最近雑誌で立ち読みしたら「まんまハンターハンターのメルエムやんけ」な描写があって苦笑してしまった。ネテロまんまの爺さんも出てくるし…。「中二」たる所以…!別に少年誌連載漫画だからそれでいいのだろうが。
同じくハンターハンターへのオマージュを作者が意図したのかどうかはわからないが、亡き者に捧げる鎮魂歌です、といって前述作で幻影旅団による殺戮を美しく描く冨樫に対し、本作は金玉を蹴り上げてあげさせる悲鳴だ、というのがユーモアが効いていると思う。…金玉で喜んでいる読者が呪術廻戦を大人の鑑賞に耐えられないと言う資格があるのかどうか知らないけど…。
あと、この漫画は女性がみんなカッコよくていいね。特にマキマさんは最高だ。漫画のカッコいい女性って、いざという時に心が折れて男に依存するようになったり、カッコよく見えて実際は可愛いものが好きな乙女なんですよ、みたいなのが多いけど、そういうのじゃないんだよね。人を屠っても眉ひとつ動かさないような、絶対的に自立した強烈な個を持った女性がいいんですよ。マキマさんはその点ジャストだよね。
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