カスタマーレビュー

2019年6月25日に日本でレビュー済み
まずはネタバレなので原作未読の方は読まれないで下さい。6月25日に怒りにまかせて書いたレビューは残しておきます。・・・待ちに待った6月22日、書店で本を手に取り、楽しみ・ワクワク感と同時に、ああ、これで終わるんだなあ・・・と寂しさを覚えました。で、読後感想ですが、印象は滝先生は絶対で、その信者である麗奈も絶対で、ただ麗奈が久美子とソリを吹けなくなる事への迷いや悩みが全く描かれなかったため、今までユーフォシリーズを下支えしていた関係を破綻させてしまった点が残念でした。それを麗奈らしいと言えばそれまでですが。(初めて自宅に呼んだ友達で、ソリの練習までした間柄で、自宅での話題は久美子のことばかりだったはず。距離は近いし水着もおそろだったのに・・・)取り繕うように後半で回収を図ったものの、私には修復不能の「しこり」が残ったと映りました。なぜなら、二人は互いに「特別」であったはずだったから。少なくとも部長失格発言は一方的に「そんな久美子は自分にとって特別ではない」と告げたようなものです。いろいろ気を回すそんな久美子だったからこそ、麗奈を受け入れる度量があった訳ですし、麗奈もそれに身を委ねられたのでしょ?信望者滝先生への疑義を口にした瞬間、久美子は「特別の座」から切り捨てられた印象です。2年前の香織と麗奈の一件を思わせますが、今回は真由と久美子の技量の差が不明だっただけに、部員の不満も理解できます。音に一過言持つはずの美鈴は前作で久美子にその考え方を理論で却下されているだけに口をはさめませんし、緑や奏までも音に関しては同等と評し、ならば部長として今まで頑張って来た久美子が吹くべきと言います。しかし、滝先生の考えは一点の曇りもないもので、それを知った久美子も読者も納得するしかありません。疑義を抱いた自分が恥ずかしいと。ただ、2年前は久美子だけではなく、香織信者の優子までもが麗奈の音を認めているので、話はいい感じでオチますが、今回は真由派が描かれていないし、そもそも久美子が真由の技量に押されるシーンや、圧倒的に負けを自覚するシーンが無いため、読者までもが久美子に肩入れしてしまいます。何故真由だったのか?なぜ久美子だったのか?が描かれておらず、特に、互いが「特別」だった麗奈が迷うことなく滝の意見を受け入れているので、そこが残念で仕方ありません。でも、まあ、この展開だったからこそ、読者はこの最終話に引きずり込まれた訳で、それこそが武田先生の誘導だったんでしょうね。依存的微百合から卒業して心は秀一へ向かうという至って健全な修正を図ったのかな?私が思うに、予定調和ではなくユーフォシリーズの完成度を高めたいのであれば、全国大会も真由で行くべきではないでしょうか?始終事を荒げたくない真由の姿勢は一貫していますし、清良女子で1年からAだった彼女が関西大会のオーディションでソリを勝ち取って、全国大会のソリが久美子になるのは、オチとしてはベタ過ぎで、やはり真由が譲った疑惑が残ります。真由ソリの全国金で、久美子が「死ぬほど悔しい」と隠れて号泣して麗奈の「特別」から卒業した方がスッキリしますが。一方、念願の全国金を成し遂げたのに、自ら課した結果第一主義に空しさを抱えたまま海外に旅経つ麗奈で終わる方が良くないですか?何でも爽やかな青春物語にしなくてもなあ。とにかく今回の麗奈の態度にはガッカリですし、久美子・真由の技量や関係もあいまいだし、滝先生がソリを決める基準も不明で、壊れた関係を大好きのハグで修復しようと安易な発想に、今までユーフォシリーズにハマってきた私はガッカリです。最終話でこれまでの全てが台無しにされた感じです。ところで、ラストまで真由は良い子で描かれていますが、実力者でここまで性格に裏表が描かれない善人キャラはユーフォシリーズでは稀有な人材です。逆に、武田先生は執拗に「希美の闇」を描き過ぎのような気がします。ユーフォシリーズで一番救われないキャラ仕様でしたね。皆さんはユーフォシリーズでどのキャラ推しですか?私は別巻「立華高校マーチングバンドへようこそ」の「未来先輩」推しです!・・・

7月2日、あまぞんさんに諌められ反省する事一日。再読しました。2回もショックを味わうのは気が引けましたが、頑張って再読しての所感は、真由や麗奈の心理描写→必要なしと結論。キラーアイテムとして投入された真由は奏が警戒するくらいピュア過ぎな方がかえって久美子ブレを生むキーマンとして活きる。ピュアだから「なぜ?」「辞退しようか?」「刺さらない」となる訳で、久美子同様イライラが募るんですよね。麗奈もあすかがいうところのダメダメな子で沙里がいうところの正義の塊だからこそ、いろいろ凹んでいる久美子に「部長失格発言」することで、さらに奈落に落とすことが出来た。あそこで久美子に寄り添うより、無自覚正論で突き落としたことで波乱が酷くなった。つまり、最終話を読みごたえがあるものにするために、最終手段である「今まで出来上がっていた互いに嫉妬するくらい仲が良い関係に大鉈を振るった」と理解しました。やはり武田先生に誘導されていた訳で・・・。前編で真由が投入された時点で久美子→真由→久美子が想定で来ていたはずなのに、麗奈の発言が想定外でショック過ぎただけに、「何故変えた!」と熱くなった(まんまと罠に嵌る私)のですが、麗奈は正義の塊のままで吉と出たかな。あすかの助言は「滝も麗奈も人間だから完全じゃない」という回答を与えているので、やはり切り札として機能していたと気付きました。大好きのハグはイマイチですが、その後の二人のやり取りで「久美子も正しい」と前言撤回しているので麗奈許す。「しこり」は残らなかったと判定。やはり決裂→卒業はよくないかな。で、真由疑惑ですが、清良で1年からAで、マイユーフォも持っているし、始終余裕があり落ち着いているところから、技量は久美子より上。自分がソリになったことに相当悩んでいたし、久美子の熱い演説を聴いてもやはり手を抜いた?やりかねない子だし。真由登場で一番あおりを食ったのが奏。でも、健気でカワイイ。あまぞんさんが言われた「響け!ユーフォニアム」を後輩に伝えていこうという真由の提案は「この子はホントにいい子だなあ」と。最後はみんないい子で大団円を迎えて終わりますが、大吉山のシーンはホントに切ない。始まりがここで卒業もここなんだ。「希美の闇」に関しては不明のまま。ただ彼女は変わろうとしているのに対し、みぞれは卒業出来てないのが痛々しい。優子・夏妃は鉄板で痛快でした。差し入れなんてどんだけ良い先輩なん。これで終わるのが悲しすぎるので☆1つマイナスです!もっと読みたいです!アニメ化決定らしいけど、どうなるのかな?以上を持って、書庫の「武田綾乃コーナー」に本を戻します。次は隣に眠るカヌーにするか朱音にするか悩ましいです。
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