カスタマーレビュー

2016年4月7日に日本でレビュー済み
リイド文庫/さいとう・たかを著『サバイバル 9』のレビュー。

野犬のボスと化していた「シロ」と再会したサトル。
顔のキズは、シロが多くの困難・闘いの末ここにいることを物語る。
そんなシロが、死を覚悟したサトルを「ベロ!」となめるシーンは感動的だ。
一方で、第7巻で指摘しておいた、ここにいたる「時間の経過」についての疑問もわく。
大人になったシロには妻もいるし子供もいる。
サトルと出会った頃のシロが6か月の子犬(大型犬)だったする。そして今、同じぐらいの子犬の父親だとしたら2歳ぐらいだろうか。
つまり、サトルと別れて少なくとも1年半ぐらいは経っている。
けれども、子犬シロとの別れ→自殺した親子の話→何日も歩く→脱獄囚による捕縛→辰野との出会い→歩く→小宮山教授たちとの出会い→歩く→成犬シロと再会・・・・が、1年半も経過した物語には思えないのだが。。。
「歩く」というのがどれくらいの日数・期間なのかがあいまいな事、温暖化のため物語途中から季節感が無い事、のちに「番外編」が出て、本編以外にもサトルは活動している事などを考えると、上記「時間の経過」は問題ないのかもしれないな。
ここで言えるのは、「俺のように細かい事にこだわる人間は、サバイバルな状況で生き残れる可能性は低い」という事だ(自虐)。

サトルが創意工夫をしてハングライダーを作り、練習し、ついに飛翔する物語は、極限状態において生き残る、あるいは「種」として生存競争に勝ち抜く「人類」を象徴しているように思えた。
ウサギ狩りのシーンでは、唱歌『ふるさと』を思い出す読者も多いだろう♪

【第9巻】で学んだ『サバイバル術』は以下の通り。
1.リーダーに率いられた野犬の群は狡猾である。時間かけて獲物を心身ともに追い込み、仕留める
2.「竹」の根は非常に強く地下に根をはるため地震に強い。地震のときは竹林は安全
3.「ハングライダー」の材料として、竹は軽さ・柔軟性から最適である。
4.雷雨の後方は空気が冷えるため、暖かい空気が上方におしあげられる。すなわち、雷雨の前方は、つねに「上昇風」が発生する
5.大きな声を出すと、すきっ腹にこたえる
6.ミミズの栄養値はたいへん高い。水分83.38%、粗蛋白9.74%、粗脂肪2.11%。ビタミンB1は2.30mg
7.沼にヒモを張りわたしドバミミズをつけたハリをいくつもたらして一晩沈めておくと、翌朝獲物がかかっていることがある
8.排気ガスや工場排煙が原因で窒素酸化物や亜硫酸ガスが雨雲に混入し、化学変化をおこして酸性雨をふらせた結果、酸性度が高くなった「すっぱい湖」が増えている。そこでは魚は生きられない
9.山で道に迷ったら、下山するよりむしろ高みに登った方が地形は分かる
10.「川をたどれば必ず下界へ出れる」と思って川沿いを進むと、行く手を崖や滝に阻まれ、進むことも退くこともならず、そこで遭難となるケースがよくある
11.飢えと渇きは意外なほど体力を奪っている。そのような状態で岩登り・ガケ下りなどを行うと、思った程には力が入らず、滑落する危険性が高い
12.ニラ、ネギ、タマネギ、ニンニク、ラッキョウ、アスパラガスなど、「ユリ科の植物」には食べられるものが多い。テッポウユリは食用に適さないが、ヤマユリ、オニユリの球根は、でんぷんを多量に含んでおり、じゅうぶんに食べられる
13.「イワナ」は悪食で、毛虫やバッタはもちろん蛇すらも食べる
14.イワナが砂の中にいる「砂しょい虫」を小石や砂ごと食べるのは、川が増水したとき体に重みをつけて押し流されないようにするためといわれている=イワナの内蔵から小石や砂が出てきたら“雨が近い”
15.「ウサギ」の走る速さは時速80km。日本にいる動物の中で最も速い
16.「ウサギ」の前肢は後肢に比べて短いので、斜面を下るときは走るスピードが遅くなる。なので、ウサギを捕まえるなら上から下に追え
17.野ウサギは追跡をうけても、必ず元いた場所にもどってくる。とくに、下の方へ駆けおりたウサギは、ものの3,4分もすればもどってくる習慣がある。これをウサギの「回帰性」とよぶ
18.野ウサギを捕まえるには、ウト(通り道)に直径15cmぐらいの輪をしかける。ウサギは、その習性で輪に首をつっこむと、ますます前へ進もうとして首をしめる結果となり動けなくなる
19.定住するつもりならウサギや魚などは「繁殖」を考えて獲り尽すな
20.家創りで一番気をつけることは、雨と湿気の対策である。水場が近く、しかも小高い土地を選ぶ。草屋根には、カヤや稲ワラが古来より使われるが、一時しのぎの場合は、バショウなどの大きな葉やクマザサ、杉の皮が用いられる。葉は、雨をもれにくくするため下から上へと重ねていく

・・・・・・・ふーっ。
今回も多くの「サバイバル術」を学んだな。。。
俺は生き残れるか?
怒涛の最終第10巻へ続く!
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