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2012年10月12日に日本でレビュー済み
漫画界で80年代・90年代のヒット作の続編を描くという試みは21世紀になってから顕著になった。
ジャンプ黄金期の作品の多くはこの手法の餌食になり、当時のヒットメーカーたちも既に「第一線の漫画家」とは到底言えず、
オリジナルを超えるような傑作になった例は希で、ほとんどの作品は話題性に頼っただけの「駄作の見本市」と化した。

さて、この波にサンデーで長年看板作家の地位を務めてきたあだち先生も飲み込まれた模様である。
「タッチ」という問答無用のヒット作品の続編として、当時の舞台である1986年から26年の歳月を経て、
あの「明青学園」の中等部を舞台に物語は幕を開ける。

明青学園高等部の野球部は甲子園出場は過去「1回きり」。
但し、そのたった一度の全国大会出場でいきなり全国制覇を成し遂げた伝説を持つ。
当時のエースは・・・・・ストレートだけで三振の山を築いた「あの男」。

しかし・・・・その後の野球部は低迷。既に四半世紀も甲子園はご無沙汰である。
その将来の明青学園野球部を背負って立つはずの中等部野球部も何やら悪代官がのさばっているようで・・・・。

立ち上がりというには「あまりにも静かな第一巻」である。
「明青学園」というキーワード以外にあの26年前の奇跡を思い起こさせるようなものは見れない。

腐敗した野球部なんて「クロスゲーム」そのままの設定で、やっている競技は同じ野球だから、既視感が拭えない。
学園の近所に自宅がある主人公兄弟だが、近所に「前作ヒロインの実家の喫茶店」は姿も形も見せず・・・・。
既に「廃業」してしまったのか?

タッチの続編である以上は「20巻以上の長編」となることは既に確定的で、その立ち上がりにしては
やはり「静か過ぎますよ」というのが率直な感想。

冒頭の「駄作のオンパレードの波」から逃れられるかの結果はまだ見えないが、不安な立ち上がりであり、
「話題先行」であることは否定しようがない。
まずは様子見で十分かもしれませんよ。
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