カスタマーレビュー

2021年6月12日に日本でレビュー済み
カラオケ大会最下位に贈られる悲惨な罰ゲームを避けたいヤクザの狂児が、合唱部部長の中学生の聡実に教えを乞うというお話。中年のヤクザと中学生男子のミスマッチな二人に芽生える心の交流がテーマになる。前後半各65ページほど。これに本編を補足する書下ろし25ページが追加され、本編同様ヤクザとカラオケが題材となっている。作品の内容にはあまり影響していないが大阪が舞台で、関西弁が使われている。

ヤクザのカラオケ大会本番と、聡実にとって中学生活最後となる合唱大会が重なり、そのピークに向けて盛り上がるのかと思いきや、カラオケレッスンもやけにあっさりと終了してしまう。聡実の悩みとして、中学生男子の合唱部員として避けられない声変わりの問題を扱うのだが、これも結局消化不良に終わった感がある。話の流れとして当然、本来は友だちになるべくもない二人に深い交流が生まれるという展開にならざるをえないのだが、他作品の傾向を考えれば、いまひとつ作者の持ち味には合わない気がする。画風もあって、登場回数の多いヤクザたちが弱々しい点も、作品を読むうちに不自然に見えてしまうポイントだった。逆に、話のうえでは重要ではない、家庭内での母子の何気ないやりとりなどはよく描かれている。
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5つ星のうち4.8
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