カスタマーレビュー

2021年8月16日に日本でレビュー済み
巻によってノリが良い意味でバラバラな本シリーズですが、
今回は前巻のいいドラマぶりが嘘のような、初期の戯言シリーズを思わせる破天荒なキャラ付けと展開が続きます。
「全ては代替可能である」という戯言シリーズで試みられたテーマは、ある意味本作にてようやく結実したと言えるのではないでしょうか。

何をどれだけ尊く思っていても、その想いは化学反応に過ぎず。
尊いと思うものにこそただ操られるしかない。

変わりたい気持ちが自殺なら、変えたいという思いは他殺でしょう。
なら殺して殺されてに関わる限りは、変わり続けるしかないのでしょうか。

奇しくも発売後暫く読むことがなく、終戦記念日に本書を読みましたが、
キャラクター性の濫用と無力感に定評のある氏の一段の冴えを感じました。
本当にどうしようもない時に耽溺する事こそ、真の耽美と言えましょう。
違反を報告 常設リンク

商品の詳細

5つ星のうち4.4
星5つ中の4.4
125 件のグローバル評価