(内容に少し触れています)
【収録作】(年月記載は全て早川書房「ミステリーマガジン」)
・プラチナ篇
1.高橋葉介氏「夢幻紳士(出張篇) 座敷鬼」2011年4月号。 8頁。
2.高橋葉介氏「顔」2011年4月号。6頁。
3.小道迷子氏「ホームズ君の秘密」1987年9月号。6頁。
4.安西水丸氏「ホームズ君の一日」1987年9月号。3頁。
5.古川タク氏「ソーイウキミハ」1987年9月号。2頁。
6.横山えいじ氏「ホームズ君の依頼人をさがせ!」1995年2月号。4頁。
7.いしかわじゅん氏「彼ら」1994年7月号。2頁。
8.たがみよしひさ氏「壊れているか」2001年8月臨時増刊号。10頁。
・マスターピース篇 (11以外は全て描き下ろし)
9.坂田靖子氏「幽霊執事 番外編 そして誰もいなくなったりしない」16頁。
10.オカヤイヅミ氏「そしてみんないる」16頁。
11.腹肉ツヤ子氏「愛の街角」2007年7月号。6頁。
12.小原愼司氏「そして誰か居なくなった」 4頁。
13.地下沢中也氏「犬は勘定しきれません」8頁。
14.矢寺圭太氏「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」 6頁。
15.シモダアサミ氏「心地よい場所」4頁。
16.石黒正数氏「性なる侵入」8頁。
17.吉富昭仁氏「魔法少女タイムちゃん その2 時流家の怪事件」8頁。
18.宮崎夏次系氏「と、ある日のわたしとタケル」8頁。
19.高橋葉介氏「夢幻紳士 営業篇 Come Mad Go-さぁ気ちがいになりなさい-」16頁。
各作品掲載号をネットで調べてみた所、早川ミステリ&SFマガジンの2010年までの詳細な作品リストを掲載した「翻訳アンソロジー/雑誌リスト」と言うniftyの頁に行き当たり、大いに参考にさせて頂きました。
1987年9月号は「ホームズ生誕百年記念」だったらしいです。
1994年7月号は「ダシール・ハメット生誕100年記念」に。
1995年2月号は「パロディを楽しもう!」特集で、他にいしいひさいち氏、上野顕太郎氏、いしかわじゅん氏、坂田靖子氏、つのださとし氏、古川タク氏も。
2001年8月臨時増刊号は「ノワールの時代」
2007年7月号は「ミステリ者のロマンス入門」
2011年4月号は「高橋葉介の夢幻世界/ジョー・ゴアズ追悼」号。
前記HPによると、ミステリマガジン誌の1960年代→70年代は殆ど漫画の掲載が無く、「カトゥーン」表示で少々有っただけの模様。
本格的に漫画が掲載されたのは本作収録も多い1987年の「シャーロック・ホームズ生誕百周年」記念号からで、定期的に漫画が掲載される様になったのは、1994年頃から坂田靖子氏がセミ・レギュラーになってからでした。
本誌の漫画の顔となった高橋葉介氏は2004年に「夢幻紳士」で登場し、その後時々の空白を挟みながら「顔のない女」「怪盗ミルク」「夢幻紳士 新・怪奇編」「人外な彼女」と描き続けて居ます。
1960年代初めから石森章太郎、手塚治虫両氏の連載を始めた「SFマガジン」とは蓄積が違うので、掲載作を集めても高橋氏、坂田氏以外は弱いのも致し方が御座いません。
反面、描き下ろしを多く集めた「マスターピース編」は個人的には読み応えが充分御座いました。
(さらに各作品の内容に少し触れています)
・高橋葉介氏はデビューしたての頃の作品で、既にいくつかの単行本に収録されている2以外は、1も19も氏のライフワークとなった夢幻紳士が登場する掌編。手の目の登場も嬉しいです。
・3-7は掲載号のテーマに沿ったユーモア4コマ&ショート・コミック選。
・8は近年ホラー漫画家としても有名なたがみ氏のサイコ・サスペンス風のノアール。
・9は名手坂田氏による怖いけど祟らない幽霊物。
・10は浮気調査を探偵ゴッコ気分で行う家族の三竦み三つ巴的展開が短いのに中々お見事。
・とても個性的なペンネームと絵柄の11は意識的なハーレクイン的ミステリへのおバカ風オマージュで、腹肉氏はミステリマガジン誌で一時常連でした。
・少年少女探偵や記者を主役にした連作で冴えを見せた小原氏は観て観ぬふりが出来ない正義感の強い少女を爽やかに。ちょっと頁少な過ぎ。
・「預言者ピッピ」の再開が待ち遠しい奇才地下沢氏が可愛いデフォルメの効いた絵で描いたちょっとゾクリとする事件。
・14は最近はやりのアイドル・グループ物で、メンバーの男性関係をリークしたのは果たして内輪か?の推理劇。
・15は誰もが電車の中で迷う席を譲るタイミングを絡めたファンタジー風作品。
・16収録作屈指のバカミス or バカSF風の泥臭いエロさも持ったトンデモ作。お薦め。
・17は魔法少女がデフォであるファンタジーだが、一応ヒロインが変身後推理らしき行為を。
「SF編」に関連作有り。
・18と同じく「SF編」に関連作を掲載した超現実的ながら切ない漫画。
正直、前半のショートコミックスはお手軽に過ぎ、全体的には少々割高の感じが致しますが、別格の高橋、坂田氏以外では後半のバカミス風の短編群が読み応え有りました。
描きおろしが多いので、各漫画家諸氏ファンの方で未読の方にはお薦めです。
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Comic M 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー〔ミステリ篇〕 単行本(ソフトカバー) – 2016/1/23
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記念碑的ミステリジャンル・コミック!! レジェンドから鬼才・新鋭まで。漫画家たちの夢の競演
- 本の長さ180ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2016/1/23
- ISBN-104152095938
- ISBN-13978-4152095930
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
70年分の謎・トリック・名探偵。そして誰もが読まずにはいられないミステリコミックへの愛を凝縮。プラチナ的名作の再録から最新の描き下ろしまでを収録。
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2016/1/23)
- 発売日 : 2016/1/23
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 180ページ
- ISBN-10 : 4152095938
- ISBN-13 : 978-4152095930
- Amazon 売れ筋ランキング: - 425,258位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 4,256位漫画・アニメ・BL(イラスト集・オフィシャルブック)
- - 206,763位コミック
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早川書房は創立70周年を記念して、コミックアンソロジーを2冊刊行しました。1冊はSF篇・・・レビューしています・・・・・、
そして、もう1冊がこれから紹介するミステリ篇です。全体は、過去、ミステリマガジン(以下、MMと略します)に掲載された作品、プラチナ篇(8作品)と、
1作を除いて(愛の街角)、描き下ろし作品(11作品)で構成されています。収録作品は、以下のとおりです。
1:高橋葉介 夢幻紳士(出張篇) 座敷鬼(MM 2011年4月号) 2:高橋葉介 顔(MM 2011年4月号)
3:小道迷子 ホームズ君の秘密(MM 1987年9月号) 4:安西水丸 ホームズ君の一日(MM 1987年9月号)
5:古川タク ソーイウキミハ(MM 1987年9月号) 6:横山えいじホームズ君の依頼人をさがせ!(MM 1995年2月号)
7:いしかわじゅん 彼ら(MM 1994年7月号) 8:たがみよしひさ 壊れているか...(MM 2001年8月臨時増刊号)
以下、マスターピース篇 9:坂田靖子 幽霊執事 番外編 そして誰もいなくなったりしない 10:オカヤイヅミ そしてみんないる
11:腹肉ツヤ子 愛の街角(MM 2007年7月号) 12:小原愼司 そして誰か居なくなった 13:地下沢中也 犬は勘定しきれません
14:矢寺圭太 ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ 15:シモダアサミ 心地よい場所 16:石黒正数 性なる侵入
17:吉富昭仁 魔法少女タイムちゃん その2 時流家の怪事件 18:宮崎夏次系 と、ある日のわたしとタケル
19:高橋葉介 夢幻紳士 営業篇 Come Mad Goーさぁ気ちがいになりなさいー
長々と収録作品を記載しましたが、ミステリ篇の評価は非常に難しいです!!
例えば、SF篇のように誰もが認めるレジェンド作家の作品があるわけではないし・・・高橋さんが近いのかな?・・・、
謎解きがメインの作品があるわけではないし・・・・・!作品が短編のみになりますから、どうしてもアイデアのみに頼った作品になってしまい、
ミステリというよりは、幻想・怪奇が主体になってしまい、そういう意味では、SF篇とあまり内容に差がないようにも思います。
なお、1、19 は連作風になっています。そして、18はSF篇の14と、同じく17は、SF篇の13と連作になっていますが、
当然、独立し他作品としても読めます。
バック・ナンバーを参照していませんが、作品3、4、5 は、多分「シャーロック・ホームズ特集」を組んだときの作品だろうと思います。
私見ですが、ミステリー篇は、過去の珠玉の作品というよりは、描き下ろしに重点を置いたアンソロジーだと思います。
旧作、新作のどちらに重点を置くか、この点が多分評価が分かれるところだと思います。
そして、もう1冊がこれから紹介するミステリ篇です。全体は、過去、ミステリマガジン(以下、MMと略します)に掲載された作品、プラチナ篇(8作品)と、
1作を除いて(愛の街角)、描き下ろし作品(11作品)で構成されています。収録作品は、以下のとおりです。
1:高橋葉介 夢幻紳士(出張篇) 座敷鬼(MM 2011年4月号) 2:高橋葉介 顔(MM 2011年4月号)
3:小道迷子 ホームズ君の秘密(MM 1987年9月号) 4:安西水丸 ホームズ君の一日(MM 1987年9月号)
5:古川タク ソーイウキミハ(MM 1987年9月号) 6:横山えいじホームズ君の依頼人をさがせ!(MM 1995年2月号)
7:いしかわじゅん 彼ら(MM 1994年7月号) 8:たがみよしひさ 壊れているか...(MM 2001年8月臨時増刊号)
以下、マスターピース篇 9:坂田靖子 幽霊執事 番外編 そして誰もいなくなったりしない 10:オカヤイヅミ そしてみんないる
11:腹肉ツヤ子 愛の街角(MM 2007年7月号) 12:小原愼司 そして誰か居なくなった 13:地下沢中也 犬は勘定しきれません
14:矢寺圭太 ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ 15:シモダアサミ 心地よい場所 16:石黒正数 性なる侵入
17:吉富昭仁 魔法少女タイムちゃん その2 時流家の怪事件 18:宮崎夏次系 と、ある日のわたしとタケル
19:高橋葉介 夢幻紳士 営業篇 Come Mad Goーさぁ気ちがいになりなさいー
長々と収録作品を記載しましたが、ミステリ篇の評価は非常に難しいです!!
例えば、SF篇のように誰もが認めるレジェンド作家の作品があるわけではないし・・・高橋さんが近いのかな?・・・、
謎解きがメインの作品があるわけではないし・・・・・!作品が短編のみになりますから、どうしてもアイデアのみに頼った作品になってしまい、
ミステリというよりは、幻想・怪奇が主体になってしまい、そういう意味では、SF篇とあまり内容に差がないようにも思います。
なお、1、19 は連作風になっています。そして、18はSF篇の14と、同じく17は、SF篇の13と連作になっていますが、
当然、独立し他作品としても読めます。
バック・ナンバーを参照していませんが、作品3、4、5 は、多分「シャーロック・ホームズ特集」を組んだときの作品だろうと思います。
私見ですが、ミステリー篇は、過去の珠玉の作品というよりは、描き下ろしに重点を置いたアンソロジーだと思います。
旧作、新作のどちらに重点を置くか、この点が多分評価が分かれるところだと思います。
2016年1月26日に日本でレビュー済み
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早川書房創立70周年記念として2冊出版されたうちの
Comic S 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー〔SF篇〕
と双璧をなす「ミステリ篇」。
出版社のHPでも収録作の詳細はないので以下に挙げる。<MM>はミステリマガジンの略。
「プラチナ篇」
1:夢幻紳士【出張編】座敷鬼(高橋葉介、MM2011.4)、2:顔(高橋葉介、MM2011.4)、3:ホームズくんの秘密
(小道迷子、MM1987.9)、4:ホームズ君の一日(安西水丸、MM1987.9)、5:ソーイウキミハ(古川タク、MM1987.9)、
6:ホームズ君の依頼人をさがせ!(横山えいじ、MM1995.2)、7:彼ら(いしかわじゅん、MM1994.7)、
8:壊れているか・・・(たがみよしひさ、MM2001.8臨増)
「マスターピース編」(特に初出のないものはすべて描き下ろし)
9:幽霊執事番外編-そして誰もいなくなったりしない-(坂田靖子)、10:そしてみんないる(オカヤイツミ)、
11:愛の街角(鹿肉ツヤ子、MM2007.7)、12:そして誰か居なくなった(小原慎司)、13:犬は勘定しきれません(地下沢中也)、
14:テインカー、テイラー、ソルジャー、スパイ(矢寺圭太)、15:心地よい場所(シモダアサミ)、16:性なる侵入(石黒正数)、
17:魔法少女タイムちゃん-その2 時流家の怪事件-(吉富昭仁)、18:と、ある日のわたしとタケル(宮崎夏次系)、
19: 夢幻紳士【営業篇】Come Mad and Go-さぁ気ちがいになりなさい-(高橋葉介)
「プラチナ篇」はミステリマガジンの「ホームズ生誕百周年」特集号に合わせて描かれたであろう「オマージュ」もの、
作者特集号に掲載された<夢幻紳士>の一遍、「ノワールの時代」と銘打たれた増刊号掲載のたがみよしひさ
短編(ちなみに評者はこの作者の名前があったので買った)。
「マスターピース篇」はタイトルを有名作品(一部はミステリではなくSF)に由来しているものが多いが、内容は
異色作家による<奇妙な味>の作品と言った方がよさそうである。
あと、同時出版されている「SF篇」収録作とリンクしているものが2作(吉富作品、宮崎作品)。特に宮崎作品は
最後のページで両方の主人公が出会う形になっており、どちらも読めればその方が良い(こういう形式での収録はやや疑問があるが)。
帯に記載されている「70年分の謎・トリック・名探偵」というコピーには正直<?>であるが、その続き「ミステリ
コミックへの愛を凝縮」は、まぁ妥当であろう。
この2冊が好評を博して、数年毎にこうしたコミックアンソロジーが出ればよいな、と思う。
出版社のHPでも収録作の詳細はないので以下に挙げる。<MM>はミステリマガジンの略。
「プラチナ篇」
1:夢幻紳士【出張編】座敷鬼(高橋葉介、MM2011.4)、2:顔(高橋葉介、MM2011.4)、3:ホームズくんの秘密
(小道迷子、MM1987.9)、4:ホームズ君の一日(安西水丸、MM1987.9)、5:ソーイウキミハ(古川タク、MM1987.9)、
6:ホームズ君の依頼人をさがせ!(横山えいじ、MM1995.2)、7:彼ら(いしかわじゅん、MM1994.7)、
8:壊れているか・・・(たがみよしひさ、MM2001.8臨増)
「マスターピース編」(特に初出のないものはすべて描き下ろし)
9:幽霊執事番外編-そして誰もいなくなったりしない-(坂田靖子)、10:そしてみんないる(オカヤイツミ)、
11:愛の街角(鹿肉ツヤ子、MM2007.7)、12:そして誰か居なくなった(小原慎司)、13:犬は勘定しきれません(地下沢中也)、
14:テインカー、テイラー、ソルジャー、スパイ(矢寺圭太)、15:心地よい場所(シモダアサミ)、16:性なる侵入(石黒正数)、
17:魔法少女タイムちゃん-その2 時流家の怪事件-(吉富昭仁)、18:と、ある日のわたしとタケル(宮崎夏次系)、
19: 夢幻紳士【営業篇】Come Mad and Go-さぁ気ちがいになりなさい-(高橋葉介)
「プラチナ篇」はミステリマガジンの「ホームズ生誕百周年」特集号に合わせて描かれたであろう「オマージュ」もの、
作者特集号に掲載された<夢幻紳士>の一遍、「ノワールの時代」と銘打たれた増刊号掲載のたがみよしひさ
短編(ちなみに評者はこの作者の名前があったので買った)。
「マスターピース篇」はタイトルを有名作品(一部はミステリではなくSF)に由来しているものが多いが、内容は
異色作家による<奇妙な味>の作品と言った方がよさそうである。
あと、同時出版されている「SF篇」収録作とリンクしているものが2作(吉富作品、宮崎作品)。特に宮崎作品は
最後のページで両方の主人公が出会う形になっており、どちらも読めればその方が良い(こういう形式での収録はやや疑問があるが)。
帯に記載されている「70年分の謎・トリック・名探偵」というコピーには正直<?>であるが、その続き「ミステリ
コミックへの愛を凝縮」は、まぁ妥当であろう。
この2冊が好評を博して、数年毎にこうしたコミックアンソロジーが出ればよいな、と思う。
2016年1月27日に日本でレビュー済み
正直、早川さんから「70周年コミックアンソロジー・ミステリ篇」などとタイトルを付けられれば、よほどマニアックなミステリ・オタクを喜ばせる・驚かせるレア物ミステリコミック集を期待してしまう。
しかし、全然、そんな物では無かった。
第一作はホラーだし、どうみてもSF篇向けだろ!と突っ込みを入れたくなる珍作もある。
ライバル創元推理から出ている「いしいひさいち」のコミックの方が断然ミステリとして(パロディとしても)優れている。氏の作品みたいなのを期待したら金返せ!と叫びたくなる(笑)
しかし、今やミステリの定義自体が「あいまい」なのだから、と開き直れば、中々面白い。
とは言え70周年にふさわしい傑作集というには、残念なレベルの作品ばかりだ。
SF篇とのバッティングを避けたのか手塚治虫・石ノ森章太郎氏等ミステリとしても高水準な作品を多数出している作家の他のアンソロジーでは取り上げられていない「隠れた傑作」等、まだまだありそうなので残念感が半端ない。
それともミステリマガジン自体が元々コミックに対し偏見があり掲載量が不十分だったのかとも思える。
これなら新作のみで「バカミス・コミック集」でも出してくれた方が良かったな。
しかし、全然、そんな物では無かった。
第一作はホラーだし、どうみてもSF篇向けだろ!と突っ込みを入れたくなる珍作もある。
ライバル創元推理から出ている「いしいひさいち」のコミックの方が断然ミステリとして(パロディとしても)優れている。氏の作品みたいなのを期待したら金返せ!と叫びたくなる(笑)
しかし、今やミステリの定義自体が「あいまい」なのだから、と開き直れば、中々面白い。
とは言え70周年にふさわしい傑作集というには、残念なレベルの作品ばかりだ。
SF篇とのバッティングを避けたのか手塚治虫・石ノ森章太郎氏等ミステリとしても高水準な作品を多数出している作家の他のアンソロジーでは取り上げられていない「隠れた傑作」等、まだまだありそうなので残念感が半端ない。
それともミステリマガジン自体が元々コミックに対し偏見があり掲載量が不十分だったのかとも思える。
これなら新作のみで「バカミス・コミック集」でも出してくれた方が良かったな。