鬼の良さは「かつて人間であった時のコンプレックス」が血鬼術に具現化され、それが強さになっていることです。
半天狗が上弦の鬼たるゆえんは、自分は誰よりも弱者であり可哀想であると「思い込んでいること」でしょう。
私たちの隣にもそんなウザいやついますよね。自意識過剰で被害者面ばっかりで責任を取ろうとしないやつ。
その点、半天狗はこれまでの鬼の中でもめちゃくちゃ「人間的」なやつだと思うし、そこが良い。
しつこすぎる分身たちが本体を守ろうとするアイデアもすごく良いのに、いまひとつ昇華しきれていないのはなぜなのだろう。
無一郎vs玉蠱では、玉蠱のキチガイじみた芸術家キャラは、良い味を出していたし、造形もキモくて好きだったのだけれど、辛い過去を克服話&技の連射で倒してしまって、あまりにもあっさりだったと思う。遊郭編で宇髄が、柱の中でも自身とは比較にならない「天才」は無一郎と悲鳴嶼であると名前を挙げていたが、玉蠱戦だけを見ると、あまりにも無一郎が無敵過ぎて、その天才性も感じれなかった。
刀鍛冶の里編は面白いのだが、全体的にいま一歩・・・という感じが拭えない。
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