1.同じ著者の 「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?」がよかったので 読んでみた。
2.野口悠紀雄氏の 「超独学法」とならび 疾風怒濤の現在における 効果的な独学法が展開されている。
3.人生100年時代となり(人生三毛作化)、企業の賞味期限は逆に短期化(産業の蒸発、例 ガラケー)、一生のうちで何回も新しい環境で働き生きる可能性が高まった。
4.新たなフェイズで生き抜くには、それまでの知では追い付かず(知の不良資産化)、自力で知を広げる独学という方法によらざるをえない。時代が必須のものとしての独学を要請している。
5.その独学は、知の入力だけではなく、大まかな探究方向の明確化(戦略)、入力した知の再構成(抽象化、構造化、organization)、いつでも取り出せる(output)ように外部に整理して蓄積(storage)するというシステムとして体系化されなければならない。ここが他の独学本と異なるもっとも大きなポイントか。
6.入力に関しては二つ。①すでにだれでも知っている(あるいはだれでもアクセスできるが見逃している)情報を深く分析することで高度な認識に至る(processing)。例 シャーロックホームズ、各国の諜報機関 ②自分の目と耳と体で直接経験することで学ぶ(独自の一次情報収集能力で差別化を図る)。両者は補完関係にあり、具体的経験があるからこそ、二次情報の深い分析も可能となる。
7.インプットに関しては、同じ著者の「読書を仕事につなげる技術」もいい。同時並行的に10冊程度の本をよんでいく、固めて読むなど いままでの 自分の読み方の確認にもなる。

知的戦闘力を高める 独学の技法
Audible版
– 完全版
本タイトルには付属資料・PDFが用意されています。ご購入後、デスクトップのライブラリー、またはアプリ上の「目次」でご確認ください。(アプリバージョン:Android 2.40以上、iOS 3.11以上)
MBAを取らずに独学で外資系コンサルになった著者の、
骨太でしなやかな知性を身につける、
武器としての知的生産術。
歴史・経済学・哲学・経営学・心理学
音楽・脳科学・文学・詩・宗教・自然科学
戦略からインプット、抽象化・構造化、ストックまで
知識を「使いこなす」最強の独学システムを公開。
◎「武器になる教養書」11ジャンル99冊ブックガイド付き
価値あることは、すべて独学で学べる
――独学こそ、最強のスキルである
アインシュタイン、ダーウィン、ヴィトゲンシュタイン、
エジソン、ライト兄弟、スティーブ・ジョブズ……。
多くのイノベーターたちはみな共通して独学者だった。
様々な社会基盤や産業モデルなどの「前提システム」が壊れ始めている今、
学校で教わる知識ではこの先、戦っていけない。
この先必要なのは、現行のシステムを批判的に考えられる力であり、
それを自力で学び取る独学のスキルである。
誰もが簡単に情報を入手できる時代に、
知識を手足のようにどう使いこなすか?
情報の価値はますます安くなり、もはや「知識」だけでは武器にならない。
単なる物知りでは生き残れない時代、戦える武器を効果的に手に入れ、
それらを駆使して自分なりの視点や洞察を生み出す知的生産術=独学術が必要だ。
では、実戦で使える武器とは何か? どう学べばいいのか?
それをどう咀嚼し血肉化すればいいのか。
4つのモジュールから体系化された
最強の知的生産システム
著者は、哲学科→美術史修士→電通→BCG→ヘイグループという異色のキャリアを歩み、
MBAを取らずに独学で外資系コンサルタントとして活躍する山口周氏。
本書は、限られた時間の中で、いかに費用対効果の高い「戦う武器」を手に入れ、
実戦で手足のように使いこなすかについて、
「戦略」「インプット」「抽象化・構造化」「ストック」の4つのステップから
1冊に体系化する。
お飾りの知的武装ではなく、知識を本当に使える武器へ変える、
超実践的な手法を紹介。
この世をしたたかに生き抜くための、最強の知的生産術。
MBAを取らずに独学で外資系コンサルになった著者の、
骨太でしなやかな知性を身につける、
武器としての知的生産術。
歴史・経済学・哲学・経営学・心理学
音楽・脳科学・文学・詩・宗教・自然科学
戦略からインプット、抽象化・構造化、ストックまで
知識を「使いこなす」最強の独学システムを公開。
◎「武器になる教養書」11ジャンル99冊ブックガイド付き
価値あることは、すべて独学で学べる
――独学こそ、最強のスキルである
アインシュタイン、ダーウィン、ヴィトゲンシュタイン、
エジソン、ライト兄弟、スティーブ・ジョブズ……。
多くのイノベーターたちはみな共通して独学者だった。
様々な社会基盤や産業モデルなどの「前提システム」が壊れ始めている今、
学校で教わる知識ではこの先、戦っていけない。
この先必要なのは、現行のシステムを批判的に考えられる力であり、
それを自力で学び取る独学のスキルである。
誰もが簡単に情報を入手できる時代に、
知識を手足のようにどう使いこなすか?
情報の価値はますます安くなり、もはや「知識」だけでは武器にならない。
単なる物知りでは生き残れない時代、戦える武器を効果的に手に入れ、
それらを駆使して自分なりの視点や洞察を生み出す知的生産術=独学術が必要だ。
では、実戦で使える武器とは何か? どう学べばいいのか?
それをどう咀嚼し血肉化すればいいのか。
4つのモジュールから体系化された
最強の知的生産システム
著者は、哲学科→美術史修士→電通→BCG→ヘイグループという異色のキャリアを歩み、
MBAを取らずに独学で外資系コンサルタントとして活躍する山口周氏。
本書は、限られた時間の中で、いかに費用対効果の高い「戦う武器」を手に入れ、
実戦で手足のように使いこなすかについて、
「戦略」「インプット」「抽象化・構造化」「ストック」の4つのステップから
1冊に体系化する。
お飾りの知的武装ではなく、知識を本当に使える武器へ変える、
超実践的な手法を紹介。
この世をしたたかに生き抜くための、最強の知的生産術。
©2017 Shu Yamaguchi (P)2020 Audible, Inc.
- 再生時間5 時間 55 分
- 配信日(Audible)2020/5/26
- 言語日本語
- ASINB0855Q4RGG
- バージョン完全版
- フォマットオーディオブック
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ページ 1 / 1最初に戻るページ 1 / 1
登録情報
再生時間 | 5 時間 55 分 |
---|---|
著者 | 山口 周 |
ナレーター | 高橋 研二 |
配信日(Audible.co.jp) | 2020/5/26 |
制作 | Audible Studios |
フォマット | オーディオブック |
バージョン | 完全版 |
言語 | 日本語 |
ASIN | B0855Q4RGG |
Standard Japanese | |
Amazon 売れ筋ランキング | - 1,432位Audibleブック・オリジナル (の売れ筋ランキングを見るAudibleブック・オリジナル) - 144位マネジメント - 1,196位マネジメント・人材管理 - 9,083位投資・金融・会社経営 (本) |
カスタマーレビュー
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独学をシステムとして捉えて、戦略、インプット、抽象化構造化、ストックの4段階に分け、その手法を細かく説明した。この独学の技法により、イノベーションを起こすきっかけとなる学び方ができるのではないかと思う。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年9月17日に日本でレビュー済み
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71人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2018年1月14日に日本でレビュー済み
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私はこの作者の本をはじめて読んだので、そこまで不満はありませんでした。
毎日、本をただ読むだは愚かと警告を鳴らしてもらった気分です。
問いを持ち、抽象化を行うことで、他のことへと展開できるようにする。
丁度為末大さんの講演動画を見ていたら、同じようなことを言ってましたね。
今年は本を沢山読もうと思っている方は、手始めにこちらを読むのをオススメします。
毎日、本をただ読むだは愚かと警告を鳴らしてもらった気分です。
問いを持ち、抽象化を行うことで、他のことへと展開できるようにする。
丁度為末大さんの講演動画を見ていたら、同じようなことを言ってましたね。
今年は本を沢山読もうと思っている方は、手始めにこちらを読むのをオススメします。
2018年8月1日に日本でレビュー済み
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読書の仕方についての指南書です。
知的戦闘力を高めるとは、意思決定の質を高めるということ。
そのためにどのような独学(読書)をしていけば良いか、著者が実践してきた考えを基に紹介されています。
本を読む目的は知識を蓄えることではなく、そこから得られた事実に対し、仮説を立て抽象化し、他分野への応用や実践してみることが重要であることを強調しています。
本は読んでいるが、学んだ内容がいまいち身についていない、とインプットの仕方についての危機感を持っている人にとっておすすめです。
知的戦闘力を高めるとは、意思決定の質を高めるということ。
そのためにどのような独学(読書)をしていけば良いか、著者が実践してきた考えを基に紹介されています。
本を読む目的は知識を蓄えることではなく、そこから得られた事実に対し、仮説を立て抽象化し、他分野への応用や実践してみることが重要であることを強調しています。
本は読んでいるが、学んだ内容がいまいち身についていない、とインプットの仕方についての危機感を持っている人にとっておすすめです。
2019年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
個人的な感想は、「自分という存在のブランドの立て方」についての方法論を記してくれている本との理解。
今、学んでいる事が、自分の血になり、自分という存在になるという事であれば、
学ぶ事が、自分を創る事だと言い換えられる。
そのロジックの中で、この本を捉えると、「自分の創り方」になるだろう。
特に刺さったのは、「ジャンル」での学習ではなく、「テーマ」での学習をする事。
ジャンルとは、人が作った括り、例えば、「マーケティング」。そうなるとマーケ本を読む事になる。
だが、「ヒトの気持ちの掴み方」というテーマを設定した場合、
マーケ本だけでなく、心理学、行動経済学、はたまた漫画「キングダム」「ワンピース」も学びの対象になるだろう。
そのテーマ設定が、自分オリジナルであればあるほど、自分というブランドが創られていく。
この学びは、自分にとって、とても大きい学びだった。
今、学んでいる事が、自分の血になり、自分という存在になるという事であれば、
学ぶ事が、自分を創る事だと言い換えられる。
そのロジックの中で、この本を捉えると、「自分の創り方」になるだろう。
特に刺さったのは、「ジャンル」での学習ではなく、「テーマ」での学習をする事。
ジャンルとは、人が作った括り、例えば、「マーケティング」。そうなるとマーケ本を読む事になる。
だが、「ヒトの気持ちの掴み方」というテーマを設定した場合、
マーケ本だけでなく、心理学、行動経済学、はたまた漫画「キングダム」「ワンピース」も学びの対象になるだろう。
そのテーマ設定が、自分オリジナルであればあるほど、自分というブランドが創られていく。
この学びは、自分にとって、とても大きい学びだった。
ベスト1000レビュアー
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ビジネスパーソンに必要な
リベラルアーツ(教養)について主に取り扱った、
独学をテーマにする本です。
内容全体の評価は4なのですが、
最後に、各分野のリベラルアーツ関係の
良書(主に古典)の紹介がされており、
その紹介が表紙とタイトルにとどまっていたのが
個人的に残念でした。
(佐藤優や立花隆の本で、詳しく説明されていることが多いため)
ピンとくるものがあれば買えば良い、ということなのでしょうが、
各本について、3行程度でいいので要約やテーマについて
著者の視点が書かれていると、読者がより
自分で世界を広げやすくなるのかなと思いました。
この著者の考えは気に入ったので
他の本も何冊か読んでみようと思います。
リベラルアーツ(教養)について主に取り扱った、
独学をテーマにする本です。
内容全体の評価は4なのですが、
最後に、各分野のリベラルアーツ関係の
良書(主に古典)の紹介がされており、
その紹介が表紙とタイトルにとどまっていたのが
個人的に残念でした。
(佐藤優や立花隆の本で、詳しく説明されていることが多いため)
ピンとくるものがあれば買えば良い、ということなのでしょうが、
各本について、3行程度でいいので要約やテーマについて
著者の視点が書かれていると、読者がより
自分で世界を広げやすくなるのかなと思いました。
この著者の考えは気に入ったので
他の本も何冊か読んでみようと思います。
2017年12月22日に日本でレビュー済み
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私は著者の本ははじめてなのでとても内容が充実していて買って良かったと感じました。いま「教養」=リベラルアーツが見直されています。教養を学び直す、今から独習していくための本は増えつつありますが、この本は読書や幅広く知識を広げていく、ため込んだ知識を活用していくために大事な事がしっかり説明されていてとても参考になりました。忙しい社会人は限られた時間で独学するためよく考えなくてはなりません。そんな時に本書は非常に参考になります。とても良い本だと思うので是非読んでみて下さい。
殿堂入りベスト50レビュアー
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"私は本書を通じて、自分が構築した『独学の技術』を社会にばら撒くことで、企業内にとどまりながら、企業の力をうまく活用して社会変革をリードしていく『知的な革命家』をたくさん育成したいと考えています。"30代〜50代の組織人に向けて書かれた本書は【独学の美点】を広範な知識を背景に伝えてくれる。
個人的にも、レベルの差こそあれ【人文科学と経営学の交差点】周辺を軸に越境する中で、いわゆるバージョンアップしない【固陋でプライドだけは高い専門家】とぶつかる日々を過ごしている事もあり、また、そもそもの告白として常に"落ちこぼれ"で教育者にさじを投げられては"結果として"独学を選ぶしかなかった自身の人生を勇気づけられる気がして嬉しかった。
巷に流行るテキトーなイノベーションやダイバー話に飽き飽きしている誰か。あるいは既存の産業が数年で蒸発していく時代に【どのように学ぶべきか】を悩む誰かにオススメ。
個人的にも、レベルの差こそあれ【人文科学と経営学の交差点】周辺を軸に越境する中で、いわゆるバージョンアップしない【固陋でプライドだけは高い専門家】とぶつかる日々を過ごしている事もあり、また、そもそもの告白として常に"落ちこぼれ"で教育者にさじを投げられては"結果として"独学を選ぶしかなかった自身の人生を勇気づけられる気がして嬉しかった。
巷に流行るテキトーなイノベーションやダイバー話に飽き飽きしている誰か。あるいは既存の産業が数年で蒸発していく時代に【どのように学ぶべきか】を悩む誰かにオススメ。
2021年5月2日に日本でレビュー済み
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大学とは「一」「人」(これで「大」となる)「学」という順序で書くことから、まさに「独学」であると知人から聞いたことがある。その知人であり大学院時代の先輩もまた、「あれは自分も人から聞いた受け売りなんだよ」というのだが、妙に納得した記憶がある。東大の柳川範之先生の「独学」についての本を以前に読んだこともあり、かねてから興味があったテーマだが、山口周氏の本はさすがに「独学の達人」だけあって説得力に富む内容が多く、たいへん勉強になった。「独学」という「技法」によってみずから主体的に「知」を吸収しなければならない時代になってきているわけだが、その効能を「知的戦闘力を高める」と表現するところも心憎い。
独学という技法が難しいのは、それもまた明確な「方法論」を要するからであり、それを知らずに思い込みで「独学している」といってみたところで逆効果に終わるにちがいない。「独学」を動的な「システム」として理解することではじめてその意味と意義がみえてくるのであり、逆にいえば、その「システム」を自分のモノにして独学を実践すれば、だれでも(独学は)できるものであるということだろう。詳細は本書を一読されたし。本書は時間に忙しいビジネスパースンを主たる読者層にしている印象もあるが、実際のところはもっと幅広いはずだ。大学生に「独学」を推奨するのもよい。たとえばわたしが専門にしている経済学はすでに制度化された学問として知られ、興味や関心があればどんどん自分から勉強していける優れたテキストブックが数多く準備されている。くわえてまことに有難いことに、「初級」「中級」そして「上級」というようにみずからのレベルにあわせてきわめて親切な配慮もなされている。独学する必要な教材はすでに十分に整っているのだ。
だがしかし、「独学」を実践していくためには独学者自身の「知的欲求」がなにより必要だ。それは「知的好奇心」といってもいいだろう。この点について、本書では、レオナルド・ダ・ヴィンチの引用をふまえて強調されているのだが、「問い」がないところに「学び」はないわけである。その「問い」や「知的欲求」はあらかじめ与えられていない。すでに触れたような経済学のいろんなテキストを読んでうちに芽生えてくるものかもしれないが、わたしはそれはテキストには書かれていないと思っている。かりにテキストに書かれていれば、それはたんなる情報であって「知」にはならないだろう。
独学という技法が重要な時代になってきているが、知的欲求や知的好奇心がもともと旺盛な人は、独学が重要であることは周知の事実であり、なにもいまに始まったことではない。いちばん難しいのは、「なにを独学するか」ということではないだろうか。その「なに」が見つかれば、独学はわれわれにとってより身近なものとなり、ごく普通の概念になるだろう。そういうことをふくめて、本書は「独学の哲学」を明快に語ってくれている。
独学という技法が難しいのは、それもまた明確な「方法論」を要するからであり、それを知らずに思い込みで「独学している」といってみたところで逆効果に終わるにちがいない。「独学」を動的な「システム」として理解することではじめてその意味と意義がみえてくるのであり、逆にいえば、その「システム」を自分のモノにして独学を実践すれば、だれでも(独学は)できるものであるということだろう。詳細は本書を一読されたし。本書は時間に忙しいビジネスパースンを主たる読者層にしている印象もあるが、実際のところはもっと幅広いはずだ。大学生に「独学」を推奨するのもよい。たとえばわたしが専門にしている経済学はすでに制度化された学問として知られ、興味や関心があればどんどん自分から勉強していける優れたテキストブックが数多く準備されている。くわえてまことに有難いことに、「初級」「中級」そして「上級」というようにみずからのレベルにあわせてきわめて親切な配慮もなされている。独学する必要な教材はすでに十分に整っているのだ。
だがしかし、「独学」を実践していくためには独学者自身の「知的欲求」がなにより必要だ。それは「知的好奇心」といってもいいだろう。この点について、本書では、レオナルド・ダ・ヴィンチの引用をふまえて強調されているのだが、「問い」がないところに「学び」はないわけである。その「問い」や「知的欲求」はあらかじめ与えられていない。すでに触れたような経済学のいろんなテキストを読んでうちに芽生えてくるものかもしれないが、わたしはそれはテキストには書かれていないと思っている。かりにテキストに書かれていれば、それはたんなる情報であって「知」にはならないだろう。
独学という技法が重要な時代になってきているが、知的欲求や知的好奇心がもともと旺盛な人は、独学が重要であることは周知の事実であり、なにもいまに始まったことではない。いちばん難しいのは、「なにを独学するか」ということではないだろうか。その「なに」が見つかれば、独学はわれわれにとってより身近なものとなり、ごく普通の概念になるだろう。そういうことをふくめて、本書は「独学の哲学」を明快に語ってくれている。