第10巻(最終巻)について:
遂に最終巻に到達です。大学の合格発表から、朔の引っ越し話、星雲・銀河を巡るメシエマラソン、
そして卒業式。巻末には「心ぞうの弱い方、ちうい。」の注意書きのある壮絶なる番外編も!
最終巻らしい盛り上がりと余韻にあふれた内容に仕上がっています。
特にメシエマラソンを巡る話は、前巻・前々巻の停滞ムード(受験自粛ムード)を吹き飛ばす、
久々の星まみれのストーリーが展開します。話は一気に盛り上がり、そして卒業のエピソードへ移行、
静かに終わりを迎えます。ページ破りオチはさすがに登場しすぎかとも思いますが、それを補って
余りある盛りだくさんの内容に満足しました。ある方面でやや不完全燃焼なものの、総じて良い
終わり方だと感じました。
全巻を通してみると、個人的にはやはり第1〜5巻の流れるような展開が素晴らしい。この間の巻は
何度も読み返したくなる最高の出来と思います。購入を迷われている方は1〜5巻だけでもぜひ!
素晴らしい作品との出会いに感謝します。
作者の方、新たなるチャレンジ、本当にお疲れ様でした。いつか大学生活編が読みたいです。
作品の全体について:
素晴らしい作品です。先日、天体望遠鏡を購入したのを機に本書を手に取りましたが、
もし望遠鏡を買っていなければこの本とも出会うことがなかったと考えるとゾッとします。
それほどまでに、今までこの作品を知らずにいたことが悔やまれるほどの感激に巡り逢いました。
近頃では優れた漫画は少なくなっていますが、久々に誰にでも勧めたい作品に出会いました。
作品の内容は、主人公である男子高校生の朔(さく。星の知識なし)が、元気いっぱいの
幼なじみである美星(みほし。大の星好き)と、天文部、そして恋を形作っていく様を描いたものです。
魅力あるキャラクターがふんだんに登場し、どのキャラも個性にあふれているために
一度読み始めるとページをめくる手が止まりません。この作品には人を惹き付けてやまない、
もの静かながらも力強いパワーがあります。
そして登場する女の子がどれも可愛い!作者は女性ですが、よくぞここまで男性読者を虜にする
ツボにはまったキャラを幾つも立てられるものだと感心しました。読み進めていくうちに、
必ずやお気に入りの子が見つかるはずです。(個人的には近江さんがお気に入りです)
読み始めるにあたっては、天体や星空が好きか/知識があるかなどは関係のない構成となっています。
誰にでも手に取ることができ、いつの間にか天文部の一員として朔(さく)と一緒に成長していけます。
作者の星空に対する愛情と知識も十分。解説もふんだんにあり、安心して家族全員で楽しんでいます。
きわどい描写はないので、小学生レベルの子どもと一緒に楽しめる点も好印象です。
(大人が読めばニヤリとさせられる文章はありますのでご心配なく)
そして何よりも画力と構成力が素晴らしい。真面目一辺倒の絵ばかりでなく、コミカルな絵やギャグも
ふんだんに登場しますし、パロディ(例えば「あれが死兆星だ!」とか)やネット上のネタもあります。
元気が湧き出るストーリーが満載でありながらも、シリーズ中にはホロリとさせられる場面も登場し、
何巻読み進めても飽きません。というか、むしろ巻を重ねるごとに面白さが増してくる希有な作品です。
私もご多分に漏れず相当数の漫画を読破してきたクチですが、この「宙のまにまに(随に)」は
漫画として珠玉の出来。本当にスキのない完成度です。星空の好き嫌いなど関係なく、
どなたにもおすすめできます。まずは1巻だけを買ってみて自分に合う合わないを確かめるのも手です。
作者は自身の投影である美星を通じて、星空の素晴らしさ、そして何よりも星見の純粋な楽しさを
読者に伝えたかったのでしょう。事実、そのような描写は作品中のあちらこちらに登場します。
この漫画は、作者自身の願いと夢が込められた作品であるために、そこには一切の嘘がない。
この点が本作の一番の魅力であり、それこそ満天の星空のように、登場人物の描写を
いっそう煌(きら)びやかなものとしているのです。
このような素晴らしい作品を創ってくださった作者の方に心から感謝します。
そして何よりも、この作品との出会いを形作ってくれた夜空の星々に感謝します。
夜空の星々と同じように、我々もこの地面の上で人々の織りなす星座で結ばれている…
この作品との出会いを通してそう感じました。89番目の星座は我々の心の中にあるのかもしれません。
宙のまにまに(10) (アフタヌーンコミックス) Kindle版
-
言語日本語
-
出版社講談社
-
発売日2011/9/23
-
ファイルサイズ102228 KB
この本はファイルサイズが大きいため、ダウンロードに時間がかかる場合があります。Kindle端末では、この本を3G接続でダウンロードすることができませんので、Wi-Fiネットワークをご利用ください。
【Kindleマンガ ストア】:
人気・新着、お買得タイトルをチェック。Kindle端末がなくても、
Kindle Web Reader
ならブラウザでマンガがすぐ読める。
-
このシリーズの次の1巻
¥ 660
7 pt (1%) -
このシリーズを全巻まとめ買い (1巻-10巻)
¥ 6,600
70 pt (1%)
このシリーズの次の1巻
シリーズの詳細を見る
小計:
¥ 660
獲得ポイント:
7 pt (1%)
このシリーズを全巻まとめ買い
シリーズの詳細を見る
高評価のインディーズマンガ
この商品を見た後に買っているのは?
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
商品の説明
著者について
柏原 麻実
6月17日生まれ。福島県出身。漫画家、イラストレーター。1996年、『Hello,dear』でアフタヌーン四季賞・審査員特別賞を受賞し、デビュー。2001年にも『remain』で四季賞受賞。2005年より「アフタヌーン」にて『宙のまにまに』を連載中。 --このテキストは、kindle_edition版に関連付けられています。
6月17日生まれ。福島県出身。漫画家、イラストレーター。1996年、『Hello,dear』でアフタヌーン四季賞・審査員特別賞を受賞し、デビュー。2001年にも『remain』で四季賞受賞。2005年より「アフタヌーン」にて『宙のまにまに』を連載中。 --このテキストは、kindle_edition版に関連付けられています。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
星5つ中の4.3
11 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2013年6月20日に日本でレビュー済み
違反を報告
Amazonで購入
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
ベスト500レビュアー
Amazonで購入
美星&小夜の卒業!と、今までの高天ネット主要キャラ勢ぞろいの大観望会!、そして新年度!で大団円のラストですが、結局、朔のモテ期(笑)の決着はハッキリとはつかないままでしたね。(前巻登場で、そのまま終わってしまうのかと思われた美和子ちゃんは表紙カバーをめくった所でご登場。)
朔の進路はどう決まったのかが気になる所ですが(姫の恋路も)、まぁこの流れのまま読者ご想像の通り、という感じでしょう多分。
限定版セットのポストカードもいい絵が選んであって、「値段の割にガッカリ」という事は無いと思います…
が、巻末のカラーイラストは……これは…ホントに収録しないで欲しかった…
このページは本気で糊付けして封印しておきたいです。ホントに。
朔の進路はどう決まったのかが気になる所ですが(姫の恋路も)、まぁこの流れのまま読者ご想像の通り、という感じでしょう多分。
限定版セットのポストカードもいい絵が選んであって、「値段の割にガッカリ」という事は無いと思います…
が、巻末のカラーイラストは……これは…ホントに収録しないで欲しかった…
このページは本気で糊付けして封印しておきたいです。ホントに。
2011年9月26日に日本でレビュー済み
とうとう最終巻…
最後まで「らしい」終わり方でしたね。
天文学…っていうか“星”を通した青春(コメディ)物語、
…元々宇宙とかSFとか好きなんですが、
正直絵柄がちょっと…で、なかなか手を出せずにおりました。
でもまぁ、取り合えず1巻だけでも読んでみようかと、
意を決して買ってみたんですが…
本当に楽しくて、気持ちの良い作品でした。
作者さんが星を観るのが好きなのが充分に伝わって来ましたし、
また一生懸命取材したり勉強したのも充分に感じ取れました。
そして私が天体観測というものに、より興味を持つきっかけともなりました。
…多分、私の様なオッサンでは、書店で表紙を観ただけで
ハジいてしまって目もくれない、って方も居るかも知れませんが、
(実際に私もそうでした…)
キャラクターも設定もストーリーも、全てしっかりと描かれている、
決してオ○ク向けではない、良質の‘文系部活’ストーリーです。
(…例えば「とめはねっ!」とかで書道が面白いとか思った方なら
この作品で「天体観測って面白そう」とか素直に思えるんじゃないかな?)
大人の鑑賞にも充分過ぎる程耐えられる作品なので、
もし食わず嫌いされている方が居たら、ぜひお試しを。
作者の柏原さん、お疲れ様でした(メジャーデビュー一作目とは思えない作品でした)。
次回作も期待しております。
最後まで「らしい」終わり方でしたね。
天文学…っていうか“星”を通した青春(コメディ)物語、
…元々宇宙とかSFとか好きなんですが、
正直絵柄がちょっと…で、なかなか手を出せずにおりました。
でもまぁ、取り合えず1巻だけでも読んでみようかと、
意を決して買ってみたんですが…
本当に楽しくて、気持ちの良い作品でした。
作者さんが星を観るのが好きなのが充分に伝わって来ましたし、
また一生懸命取材したり勉強したのも充分に感じ取れました。
そして私が天体観測というものに、より興味を持つきっかけともなりました。
…多分、私の様なオッサンでは、書店で表紙を観ただけで
ハジいてしまって目もくれない、って方も居るかも知れませんが、
(実際に私もそうでした…)
キャラクターも設定もストーリーも、全てしっかりと描かれている、
決してオ○ク向けではない、良質の‘文系部活’ストーリーです。
(…例えば「とめはねっ!」とかで書道が面白いとか思った方なら
この作品で「天体観測って面白そう」とか素直に思えるんじゃないかな?)
大人の鑑賞にも充分過ぎる程耐えられる作品なので、
もし食わず嫌いされている方が居たら、ぜひお試しを。
作者の柏原さん、お疲れ様でした(メジャーデビュー一作目とは思えない作品でした)。
次回作も期待しております。
2011年9月27日に日本でレビュー済み
アフタヌーン掲載作らしからぬ?さわやかな文系部活漫画です。
私は、アニメがきっかけでしたが、全巻&ブルーレイBOX買ってしまいました。
天文部活動を中心に、年中行事や恋の話などがテンポよく展開していきます。
強いて言えば、美星たちの受験ネタを引っ張りすぎたような気はします。
結末は予想通りで安心して読み終えることが出来ました。
・・・本音は、近江さんと同じく「ヤキモキ」でしたが。
萌え要素は乏しいのですが、その分どなたにでもおススメできる良作です。
特に中高生に読んで頂きたいと思います。
番外編の朔君がちょっとかわいそうw
私は限定版のほうを買ったのですが、通常版と表紙が違うんですね。
通常版も買おうかな・・・
私は、アニメがきっかけでしたが、全巻&ブルーレイBOX買ってしまいました。
天文部活動を中心に、年中行事や恋の話などがテンポよく展開していきます。
強いて言えば、美星たちの受験ネタを引っ張りすぎたような気はします。
結末は予想通りで安心して読み終えることが出来ました。
・・・本音は、近江さんと同じく「ヤキモキ」でしたが。
萌え要素は乏しいのですが、その分どなたにでもおススメできる良作です。
特に中高生に読んで頂きたいと思います。
番外編の朔君がちょっとかわいそうw
私は限定版のほうを買ったのですが、通常版と表紙が違うんですね。
通常版も買おうかな・・・
2011年9月25日に日本でレビュー済み
数年前にこのマンガを知って最新刊が出るのを楽しみにしていた1人です。ついに完結してしまいましたが大学生編があるかと少し期待しましたがやはり無理だったようですね。美星達の進路や朔との恋愛はどうなるのか気になっていましたがラストは後味のいい終わり方でした。番外編がスゴイ事になっていてこんな展開もアリだなと思いました。星に興味がある人も無い人もこのシリーズは読んでいて楽しめます。特に社会人の方は気楽だった学生時代を思い出しあの頃の気持ちが蘇るんじゃないでしょうか?最後になりますが宙のまにまには際どいシーンや暴力シーンも無く子供さんでも安心して読める作品です。柏原先生の次回作に期待します。
現時点ではこのメニューの読み込みに問題があります。