松陰先生の少年時代から青春時代、ペリー来航前夜までの時代の物語です。一晩で1冊の本を読み、要点をまとめ、不明点を質問する。松陰先生の猛烈な勉強が印象的です。そして、宮部鼎蔵、安芸五蔵と東北への陸奥の旅では、まっすくで純粋な松陰先生により生まれ変わる安芸五蔵と、それを見て松陰先生の将来を予測したような「貴殿は生まれながらの教育者でござる。安芸君を立派に教育なされたのだ。」との旅が印象的です。
私は、「風雲児たち」を読んで、松陰に興味を持ち、もっと詳しく知りたいと思って読みましたが、「風雲児たち」がかなり深くまで吉田松陰を描いていて、本書に勝る(とも劣らない)歴史書だなと改めて思いました。ですので、本書に興味を持った読書家は、歴史ギャグ漫画である「風雲児たち」もお勧めです。
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吉田松陰(1) (山岡荘八歴史文庫) Kindle版
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長州藩きっての俊才として吉田大治郎(松陰)の前途は明るい。だが時代の嵐を察知する彼の目は外へ外へと向けられた。九州遊学中に出会った山鹿万介、宮部鼎蔵らの烈々たる尊皇攘夷の弁、平戸で見た数多くの黒船や異人の姿、大治郎は外圧の高まりを身に刻んで知った。彼は叫ぶ、神州の民よ、めざめよ、と。
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1987/7/1
- ファイルサイズ1208 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
長州藩きっての俊才として吉田大治郎(松陰)の前途は明るい。だが時代の嵐を察知する彼の目は外へ外へと向けられた。九州遊学中に出会った山鹿万介、宮部鼎蔵らの烈々たる尊皇攘夷の弁、平戸で見た数多くの黒船や異人の姿、大治郎は外圧の高まりを身に刻んで知った。彼は叫ぶ、神州の民よ、めざめよ、と。 --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
著者について
明治40年1月11日、新潟県小出町に生まれる。本名・山内庄蔵、のち結婚し藤野姓に。高等小学校を中退して上京、逓信官吏養成所に学んだ。17歳で印刷製本業を始め、昭和8年「大衆倶楽部」を創刊し編集長に。山岡荘八の筆名は同誌に発表した作品からである。13年、時代小説『約束』がサンデー毎日大衆文芸に入選、傾倒していた長谷川伸の新鷹会に加わった。太平洋戦争中は従軍作家として各戦線を転戦。戦後、17年の歳月を費した大河小説『徳川家康』は、空前の“家康ブーム”をまきおこした。以来、歴史小説を中心に幅広い活躍をしめし、53年9月30日没した。
--このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
--このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B00AXU4Y2C
- 出版社 : 講談社 (1987/7/1)
- 発売日 : 1987/7/1
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1208 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 318ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 76,510位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 8,391位日本の小説・文芸
- カスタマーレビュー:
著者について
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1907~1978。新潟県生まれ。十四歳で上京の後、長谷川伸に師事。昭和13年、懸賞小説に入選し文壇デビュー。昭和25年から新聞に『徳川家康』を 連載開始。十八年がかりで完成したこの大河小説は「経営トラの巻」としても幅広い読者を獲得、五千万部突破という戦後、最大のベストセラーとなる。同作品 で「吉川英治文学賞」を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 新装版 豊臣秀吉(4) (ISBN-13: 978-4063706994)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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カスタマーレビュー
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2020年11月26日に日本でレビュー済み
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2018年11月12日に日本でレビュー済み
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1巻は、松陰先生の生い立ち、若き秀才として、藩主に山鹿流の師範として講義をするまでの様子、
学問をするため長崎に修行にゆく場面、そして、江戸で、宮部鼎蔵、安芸五蔵と東北歴訪の旅に出て、
諸藩の志士たちの考えに接する場面、さらに、勝手に、東北の旅に出た件で、藩より藩士の身分を
剥奪され、ある意味自由に動ける吉田松陰の誕生までが描かれている。
司馬遼太郎氏の作品の様な人物投影ドラマ型の描写ではなく、坦々と歴史的事実を記することから
客観視してその人物を描く、吉村昭氏の作風に似ていると感じた。
やや、同氏の「信長」に比べると盛り上がりに欠ける気がしたが、後編が楽しみ!
学問をするため長崎に修行にゆく場面、そして、江戸で、宮部鼎蔵、安芸五蔵と東北歴訪の旅に出て、
諸藩の志士たちの考えに接する場面、さらに、勝手に、東北の旅に出た件で、藩より藩士の身分を
剥奪され、ある意味自由に動ける吉田松陰の誕生までが描かれている。
司馬遼太郎氏の作品の様な人物投影ドラマ型の描写ではなく、坦々と歴史的事実を記することから
客観視してその人物を描く、吉村昭氏の作風に似ていると感じた。
やや、同氏の「信長」に比べると盛り上がりに欠ける気がしたが、後編が楽しみ!
2010年4月9日に日本でレビュー済み
私の恩師が松陰・晋作の師弟についてよく言及されるので、ずっと前にこの本は買っておいたのですが、長らく「積ん読」状態でした。今回、大河ドラマをきっかけにようやく読んでみました。
読む前から、何となく「この人はきっと雄牛のような人だな」と感じ、同時に「多分この人は私のツボにはまるな」とも直感していました。私も思い込んだら、という牛属性の人間なので・・(笑)。
読んでみたらその通りでした。純粋で一本気で、西郷隆盛流に言えば、「金も地位も、命も要らぬ」という、恐ろしいまでにひたむきで、がむしゃらな至誠の人。大好きになりました。こんな日本人がいたんだ・・と。
本書(1・2巻)を読み終えた後、松陰先生の遺書である「留魂録」も購入して読みました。まっすぐな至誠が読むたびに胸に徹り、電車の中でも目頭が熱くなり困るほどでした。
松陰先生に学んだ最も大きなことは、何度失敗しても、目的を達成しようという強い意志を持ち、その時その時に全力を尽くし続けることと、その結果を信じることの大切さ、人間の個性を天よりの授かりものと考え、尊重し、尊敬して人に接するという態度です。本当に、生まれながらに偉大な教育者の天分を持っておられた方だと思います。1日2冊、摘要を作りながらの読書に対する貪欲さを始め、勉学に対する姿勢も背筋が伸びる思いがします。
この山岡さんの小説では、松陰先生の人生は描かれますが、「草莽屈起論」や「狂」の思想等については触れられません。全体像を客観的に掴みたいという方は、本書と併せて吉田松陰研究の本を読まれたらよいと思います。あとは、松陰先生の弟子である高杉晋作の物語も、ぜひ読んでいただきたい。人間同士が結ぶことのできる絆の最も美しいひとつの形が、そこにあります。
読む前から、何となく「この人はきっと雄牛のような人だな」と感じ、同時に「多分この人は私のツボにはまるな」とも直感していました。私も思い込んだら、という牛属性の人間なので・・(笑)。
読んでみたらその通りでした。純粋で一本気で、西郷隆盛流に言えば、「金も地位も、命も要らぬ」という、恐ろしいまでにひたむきで、がむしゃらな至誠の人。大好きになりました。こんな日本人がいたんだ・・と。
本書(1・2巻)を読み終えた後、松陰先生の遺書である「留魂録」も購入して読みました。まっすぐな至誠が読むたびに胸に徹り、電車の中でも目頭が熱くなり困るほどでした。
松陰先生に学んだ最も大きなことは、何度失敗しても、目的を達成しようという強い意志を持ち、その時その時に全力を尽くし続けることと、その結果を信じることの大切さ、人間の個性を天よりの授かりものと考え、尊重し、尊敬して人に接するという態度です。本当に、生まれながらに偉大な教育者の天分を持っておられた方だと思います。1日2冊、摘要を作りながらの読書に対する貪欲さを始め、勉学に対する姿勢も背筋が伸びる思いがします。
この山岡さんの小説では、松陰先生の人生は描かれますが、「草莽屈起論」や「狂」の思想等については触れられません。全体像を客観的に掴みたいという方は、本書と併せて吉田松陰研究の本を読まれたらよいと思います。あとは、松陰先生の弟子である高杉晋作の物語も、ぜひ読んでいただきたい。人間同士が結ぶことのできる絆の最も美しいひとつの形が、そこにあります。
VINEメンバー
私の学生時代、明治維新を学ぶ仲間達の間で山岡荘八の「吉田松陰」が絶賛の名作となってゐました。高揚感の籠った感想の断片を耳にし、「さうなのか」吉田松陰の学びが感銘を与へるのかと感じました。然るに、当時の私はそれ以上に自ら率先して読まうとまでは行きませんでした。それから、三十年程が経ち、今年はNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が始まり、その中で吉田松陰の自分を顧みぬ憂国の生き方に接し、大いなる刺戟を受けました。それで、私は入門書、徳富蘇峰の「吉田松陰」等を読み、そして、遂に嘗ての伝説の名作に漸く辿り着きました。一読して思ひましたのは、山岡氏の文体は思ひ入れが深く、御見通しの歴史の長老から語り掛けられてゐる感じのタッチなのであります。私がよく知ってゐる司馬遼太郎の文体では、クールな文章にプラスして筆者による解説コメントと呟きが加はって立体感を与へる文体とかなり違ふ文体なのでありました。そんな山岡氏の文体に当初馴染めなかったのですが、一巻を読み終へました今となっては、これこそが偉人伝に叶った文体なのかもしれない思ふやうになりました。前半にあたる第一巻は、私にとって吉田松陰の学びに対する本当に新しい刺戟の宝庫でありました。一つには、「文政十年の詔」をめぐる尊皇の杉家の家風、毛利藩の氣風を平面な日常描写から活写してくれた事であります。二つには、吉田松陰が若くして山鹿流兵学と学問とを志す中で、スポンジが水を含んで行くやうな知識と体験を身に付ける中で世相と時代を変革せんと成長して行く輝きを発見できた事であります。三つには、尊皇の国体論で相共感する畏友・宮部鼎蔵との稀有な出会ひであると共に、日本が生まれ変はる歴史の必然の一齣ではなかったかと感じられた事です。四つには、今まで私が接して来た吉田松陰論は、黒船以降の時代ばかり論じ描かれてありましたので、その時に至るまでの前史を今回初めて私の目の前に提示してくれたわけであり、欠くべからざる基本を教へられたやうな感動があります。純粋で誠実さ溢れる吉田松陰の次なる展開である第二巻に大いに期待したく存じます。