幼なじみで同じ高校(なんと、「笑う大天使」で史緒さんが一時だけ通った「あの」県立松葉ヶ丘高校)に通う仁希と友理が、ひょんなことからタイムスリップできることになってしまう…という話。しかしそこに至る前に、この二人がどんな成長を遂げてきて今があるのか、ということがしっかりと描き込まれている。
この作品では2つの時代にしかタイムスリップしないで終わっている。後半のチェーザレ・ボルジアの時代の物語が長く、これだけで一つの作品となるほどのクオリティとなっているので、読みごたえとしては満点なのだが、設定からいくと、あちこちの時代に行く物語が読みたいところ。またいつか描いてもらいたいところだが…。
そのチェーザレ・ボルジアの時代の話だが、ともかくせつない。川原先生の作品に見られるユーモアはしっかりと描き込まれていて笑えるのだが、史実に基づく物語の部分はあまりにもせつなく、読んでいて泣かされるシーンも数多い。
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