2020.05.07に読み終わりました。
同僚の方のお勧めで読み始めたのですが、「デザイン思考」について多くの具体例をまじえながら記述されています。
現在の職種がデザイナーに関係なくとも重要な考え方が書かれており、大変参考になります。
まずはニーズ探しです。
ニーズを「洞察」「観察」「共感」の観点から明らかにし、需要に変えていくこと。人間を中心として考えることがポイントです。
次にアイデア。
良いアイデアを生むための収束と発散の関係。あと考え方。
そして実際どのように使うのか例が詳しく書かれており、なるほどと感じることも多くありました。
しかし実際に行動に移していくためには一人では難しいように感じました。
デザイン思考は個人ではなくチームで行うことで大きく貢献できていくものです。そういう前提です。
更に広い人的ネットワーク、多くのお金やアイデア、その行動を温かく見守ってくれる周りなどが必要になります。
おそらく中小より大企業がイノベーションを起こしやすいのは事実ですが、普段の生活の中でもデザイン思考は扱えるものなのでまずは小さなことからでもやってみるべきです。
本書の通り、至るところに機会は転がっているはずです。
少し例えがよく分からない事があり、それどう関係するの?と疑問が浮かんでしまう場面もありますが、それは私の頭の柔軟性が足りないからなのでしょう。
普段から洞察や観察を駆使して鍛え上げていく必要がありそうです。
アイデアの出し方の工夫や、様々な観点から見ることの大切さなどが本書には書かれていますのでぜひ参考にしてください。

デザイン思考が世界を変える 〔アップデート版〕 イノベーションを導く新しい考え方
Audible版
– 完全版
本タイトルには付属資料・PDFが用意されています。ご購入後、デスクトップのライブラリー、またはアプリ上の「目次」でご確認ください。(アプリバージョン:Android 2.40以上、iOS 3.11以上)
〔イノベーションを導く新しい考え方〕人々のニーズを探り出し、飛躍的発想で生活を豊かにする「デザイン思考」。先駆的に挑むデザイン・ファームIDEOのCEOが、デザインとイノベーションの必要性を熱く語り、組織を蘇らせる方法や社会的問題を解決するための秘訣を経験談と共に明かす。世界的に話題の書。
CHANGE BY DESIGN REVISED AND UPDATED: How Design Thinking Transforms Organization and Inspires Innovation by Tim Brown Copyright 2019 by Tim Brown Japanese audiobook rights arranged with Fletcher & Company, LLC through Tuttle-Mori Agency, Inc., Tokyo
©- (P)2020 Audible, Inc./ Hayakawa Publishing Inc.
- 再生時間10 時間 50 分
- 配信日(Audible)2020/5/1
- 言語日本語
- ASINB087CFZS68
- バージョン完全版
- フォマットオーディオブック
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登録情報
再生時間 | 10 時間 50 分 |
---|---|
著者 | ティム ブラウン, 千葉 敏生 |
ナレーター | 岡本 昇 |
配信日(Audible.co.jp) | 2020/5/1 |
制作 | Audible Studios/早川書房 |
フォマット | オーディオブック |
バージョン | 完全版 |
言語 | 日本語 |
ASIN | B087CFZS68 |
Standard Japanese | |
Amazon 売れ筋ランキング | - 93位Audibleブック・オリジナル (の売れ筋ランキングを見るAudibleブック・オリジナル) - 4位マーケティング (Audibleブック・オリジナル) - 201位マーケティング・セールス (本) - 1,457位ノンフィクション (本) |
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2020年5月7日に日本でレビュー済み
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ベスト500レビュアー
「デザイン思考」という言葉は年々浸透して来ている。本書は2009年に出された初版を10年ぶりにupdateしたものであるが、改めて「デザイン思考」をどのように活かすかという問題意識を持って読むには適したものであり、その有用性はこの10年でますます高まっていて、更に大きな課題に取り組むに値するものになって来ていることを実感させる。その意味では原題にはないニュアンスを含めた「世界を変える」は絶妙な邦題と云える。
「デザイン思考」とは、単にモノのデザインを指すのではなく、人間(の経験)を中心に置き、「洞察」「観察」「共感」という3つの要素を重視するものであり、「私たちがデザインしようとしているのは、名詞ではなく動詞なのだ」というビル・モグリッジの言葉がそれを象徴している。
「デザイン思考」とは、単にモノのデザインを指すのではなく、人間(の経験)を中心に置き、「洞察」「観察」「共感」という3つの要素を重視するものであり、「私たちがデザインしようとしているのは、名詞ではなく動詞なのだ」というビル・モグリッジの言葉がそれを象徴している。
ベスト500レビュアー
レビュータイトルは、訳者あとがきに書かれている言葉です。
自分のなかで、よく耳にはするが今ひとつ腑に落ちていなかった『デザイン思考』について知りたいと
思って本書を手に取りました。
具体的な考え方や手法は本書を読む以外にありませんが、デザイン思考の基本概念だけでも事前にわかって
おくと、読み進めるときの理解度がずいぶん違うと思います。
それは、
『デザイン思考とは、製品開発や問題解決にデザイナーの思考を取り入れる人間中心のアプローチだ』
であり、さらに重要な視点を補足するなら、システム全体という観点で問題を捉えること、常にもう
ひとつ大きな文脈を意識すること が要点です。
著者が言われているように、デザイン思考は生活の様々な局面において有効であり、たとえば私のような
ビジネス・パーソンにとってはビジネスの世界に当てはめたときに、多くの示唆を得ることができました。
ほんの一例ですが、
・クリエイティブな組織は、その能力や分野の垣根を超えて共同作業する資質を兼ね備えた人材を常に
探している。異分野連携のチームでは、アイデアが全員で共有され、一人ひとりがそのアイデアに
責任を負う
・クリエイティブなはずのデザイナーが会社の中で孤立してしまっているケースを多く目撃している。
組織から隔離され、さまざまな角度からの創造活動が難しくなっている (多くの人事部に言える!)
・まじめな遊び Serious Play
・デザイン思考家の仕事は、人々が自分でさえ気づいていない内なるニーズを明らかにする手助けを
することだ
・Experience (既にキーワードとなっているが、Customer Experience や Employee Experience)
・物語を通じてアイデアに文脈や意味を与える
・デザインは現在の生活を豊かにする。デザイン思考は未来の道筋を描く道具になる
・イノベーティブな製品を安定供給できるかは、根底になるイノベーション「文化」にかかっている
最後の2つの章、10章 いま、未来をデザインする と 11章 デザインをデザインし直す は著者と読者の
ある意味格闘であり、持論を戦わせることになるのだと感じました。
つまり、著者の意見に賛同できるところと、できないところがあります。それは未来のことを語っている
のですから、むしろ健全なことですし、著者からの問題提起だと取れます。
これらの章でも素敵なフレーズがたくさんあります。
・優秀なデザイン思考家は観察するが、偉大なデザイン思考家は「普通」を観察する
・「考えるな、見ろ」。視覚化することで、言葉や数字のみを頼りにする場合とは異なる視点で問題を
見ることができる
・時間はときとして、もっともクリエイティブな制約である
きりがないので、最後に。
デザイン思考でもっとも重要なのは、『人間中心』のアプローチであることです。
そして今、デザインをデザインし直すときが来ていることです。
読み応えのある書です。
自分のなかで、よく耳にはするが今ひとつ腑に落ちていなかった『デザイン思考』について知りたいと
思って本書を手に取りました。
具体的な考え方や手法は本書を読む以外にありませんが、デザイン思考の基本概念だけでも事前にわかって
おくと、読み進めるときの理解度がずいぶん違うと思います。
それは、
『デザイン思考とは、製品開発や問題解決にデザイナーの思考を取り入れる人間中心のアプローチだ』
であり、さらに重要な視点を補足するなら、システム全体という観点で問題を捉えること、常にもう
ひとつ大きな文脈を意識すること が要点です。
著者が言われているように、デザイン思考は生活の様々な局面において有効であり、たとえば私のような
ビジネス・パーソンにとってはビジネスの世界に当てはめたときに、多くの示唆を得ることができました。
ほんの一例ですが、
・クリエイティブな組織は、その能力や分野の垣根を超えて共同作業する資質を兼ね備えた人材を常に
探している。異分野連携のチームでは、アイデアが全員で共有され、一人ひとりがそのアイデアに
責任を負う
・クリエイティブなはずのデザイナーが会社の中で孤立してしまっているケースを多く目撃している。
組織から隔離され、さまざまな角度からの創造活動が難しくなっている (多くの人事部に言える!)
・まじめな遊び Serious Play
・デザイン思考家の仕事は、人々が自分でさえ気づいていない内なるニーズを明らかにする手助けを
することだ
・Experience (既にキーワードとなっているが、Customer Experience や Employee Experience)
・物語を通じてアイデアに文脈や意味を与える
・デザインは現在の生活を豊かにする。デザイン思考は未来の道筋を描く道具になる
・イノベーティブな製品を安定供給できるかは、根底になるイノベーション「文化」にかかっている
最後の2つの章、10章 いま、未来をデザインする と 11章 デザインをデザインし直す は著者と読者の
ある意味格闘であり、持論を戦わせることになるのだと感じました。
つまり、著者の意見に賛同できるところと、できないところがあります。それは未来のことを語っている
のですから、むしろ健全なことですし、著者からの問題提起だと取れます。
これらの章でも素敵なフレーズがたくさんあります。
・優秀なデザイン思考家は観察するが、偉大なデザイン思考家は「普通」を観察する
・「考えるな、見ろ」。視覚化することで、言葉や数字のみを頼りにする場合とは異なる視点で問題を
見ることができる
・時間はときとして、もっともクリエイティブな制約である
きりがないので、最後に。
デザイン思考でもっとも重要なのは、『人間中心』のアプローチであることです。
そして今、デザインをデザインし直すときが来ていることです。
読み応えのある書です。