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1984年のソロ４作目『Der Osten Ist Rot』と1987年の５作目『Rome Remains Rome』を編集した10インチ２枚組に、レアな10インチ２枚組『Hit／Flop』をプラス。
『Hit／Flop』抜きのアナログ編集盤時点で、傑作『Der Osten Ist Rot』から、２「Bänkei Rap」、５「Collage」の２曲が省かれ、今回も未収録なのが残念！
しかも、『Der Osten Ist Rot』からの８曲中、タイトルの１曲のみ「Remix」の表記があるが（オリジナル５分55秒、こちらは６分31秒）、他７曲総てがオリジナルより１秒～11秒長い。
しかし、これだけサーヴィス精神てんこ盛りだから、満足。
１はドイツ本国で菓子のCMにも使われた、超ポップな曲。
思わずスキップを踏みたくなる軽快さで、H・シューカイにしては、かなり異色。
２は日本人女性（一聴、フューっぽいが、イーノの元恋人ナカオ・ミチコではないかと、小柳カヲルがライナーで記述）が日本語で暗く歌うナンバー。
和様の空気が、しっとりと伝わってきて、これも変だよなあ。
目玉は、何と言っても、中国国家（「義勇軍進行曲」、作曲は湘南で水死した聶耳）をモティーフにした５「Der Osten Ist Rot」。
この曲、元々は、抗日宣伝映画『風雲児女』の主題歌だった。
大陸的な主題が勇ましい名曲（音楽的には割と高尚な趣味を持っていたナチの軍楽の匂いが少しする）を、リスペクトしつつ、完膚無きまで手を加えている。
スパニッシュ風の14も、聴き易くて、いいよ。
『Rome Remains Rome』後、1990年代からの作品は、どうもイマイチ理解に苦しむが、まだまだ長生きして、変な曲いっぱい作ってくだされ。
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