普段マンガを読まないのですが、「テレプシコーラ」でこの
作家さんにハマってしまい、色々制覇しています。
こちらの作品も著者のほかの作品とたがわず
通俗性や誇張を抑え、現実味にちょっぴりファンタジーを織り交ぜ、
淡々と上品に進むのです。
そして、とうとうお宝は発掘されないまま文庫版の3巻に。
それなのにクライマックスの「その場面」まで、1ページずつを大事に大事に、
携帯電話も無視、ある時は濃く淹れたコーヒー片手に、フクフク・ワクワクと読めたのは
主人公の魅力(多分実際よりだいぶハンサムに描かれてるでしょうね)
のみならず脇を固める登場人物の人間模様、古代エジプトの人々の
非常に興味深い魂や霊的なものへの考え方、そういったもの全てが
大人でも夢中になれる冒険譚のように感じられたからだと思います。
そしてとうとうツタンカーメンに出会った瞬間。自分がハワードカーターになった
かのように感動的でした。
最後、不思議な少年・カーには出会えず物語は完結しましたが、
伝記モノとファンタジーの中庸としてはすごく自然な落ち着き方でした。
こんなにマンガを夢中で読んだのは久々です。
作者に感謝。
ツタンカーメン 3 (潮漫画文庫) (日本語) 文庫 – 2002/10/23
山岸 凉子
(著)
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本の長さ272ページ
-
言語日本語
-
出版社潮出版社
-
発売日2002/10/23
-
ISBN-104267016461
-
ISBN-13978-4267016462
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カスタマーレビュー
5つ星のうち3.7
星5つ中の3.7
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年2月10日に日本でレビュー済み
今年47年ぶりにツタンカーメン展があるというので
以前からきになっていたこちらを購入
どの巻もいいのですがとくにこの三巻が圧巻!!!
ツタンカーメンという名前ですがあくまでハワードカーター物語
純粋にエジプトの王家の物語が読みたい方にはお勧めではありませんが
詳しくなくともツタンカーメンの発掘にまつわる噂、墓の埋葬品、
そういったものに興味、もしくはみたことのある方ならこの巻は大感動だと思います
私は一瞬自分も発掘隊の一員になったようにかんじてあの瞬間に一緒に号泣してしまいました
埋葬品はしっていても発掘の瞬間におもいをはせることはやはり少なく
そういった部分を十分にうめてくれるものでした
こちらを読んでからエジプトのカイロ近郊にあるファラオ村(日光江戸村みたいなとこ)
←発掘当時のままの形でツタンカーメンの王墓のレプリカが展示してあります
とカイロ博物館と王家の谷にあるカーターハウスにいけばより大感動だと思います
いやぁ山岸先生すごいなぁ...とあらためて漫画家てすごいとおもった作品でした
でもツタンカーメンそのものが大好きでその話が読みたい方にはどうでしょうかねー
以前からきになっていたこちらを購入
どの巻もいいのですがとくにこの三巻が圧巻!!!
ツタンカーメンという名前ですがあくまでハワードカーター物語
純粋にエジプトの王家の物語が読みたい方にはお勧めではありませんが
詳しくなくともツタンカーメンの発掘にまつわる噂、墓の埋葬品、
そういったものに興味、もしくはみたことのある方ならこの巻は大感動だと思います
私は一瞬自分も発掘隊の一員になったようにかんじてあの瞬間に一緒に号泣してしまいました
埋葬品はしっていても発掘の瞬間におもいをはせることはやはり少なく
そういった部分を十分にうめてくれるものでした
こちらを読んでからエジプトのカイロ近郊にあるファラオ村(日光江戸村みたいなとこ)
←発掘当時のままの形でツタンカーメンの王墓のレプリカが展示してあります
とカイロ博物館と王家の谷にあるカーターハウスにいけばより大感動だと思います
いやぁ山岸先生すごいなぁ...とあらためて漫画家てすごいとおもった作品でした
でもツタンカーメンそのものが大好きでその話が読みたい方にはどうでしょうかねー
2012年9月6日に日本でレビュー済み
全巻通しての感想です。
考古学者カーターによる、ツタンカーメンの墓の発掘の話。
前半は「封印」という題で少女雑誌に連載され、完結しないまま、一度この題で単行本も出版もされています。
のちに、後半が雑誌を変えて(歴史・SFもの中心の青年誌)連載され完結し、前半と通して「ツタンカーメン」と改題された、と記憶しています。
このためか、前半と後半で、ずいぶん雰囲気が異なります。
前半は、考古学者カーターがツタンカーメンの霊に導かれるように、不可解な出来事や、謎の少年に出会いながら、発掘に取り組む流れで、幻想的。
後半は、政治的取引き、スポンサーとのかかわり、想いあう女性との別れや彼女の犠牲を背景として、考古学者としての執念、根気でツタンカーメンの墓を発見する流れで、かなり現実的。
通して読むと、どこかちぐはぐな印象を受けます。
まっすぐに勤勉に発掘に取り組む主人公や謎めいた少年が魅力的。エジプトの歴史や発掘事情、ミイラや副葬品などの解説も興味深い。話の流れもスムーズで引き込まれる。ツタンカーメンの墓の中が明らかになるシーンは輝きが見えるようで、心を打たれます。
前半は前半の、後半は後半の魅力がある本だけに、これが掲載誌が変わらなかったらどうかと思わずにはいられません。
考古学者カーターによる、ツタンカーメンの墓の発掘の話。
前半は「封印」という題で少女雑誌に連載され、完結しないまま、一度この題で単行本も出版もされています。
のちに、後半が雑誌を変えて(歴史・SFもの中心の青年誌)連載され完結し、前半と通して「ツタンカーメン」と改題された、と記憶しています。
このためか、前半と後半で、ずいぶん雰囲気が異なります。
前半は、考古学者カーターがツタンカーメンの霊に導かれるように、不可解な出来事や、謎の少年に出会いながら、発掘に取り組む流れで、幻想的。
後半は、政治的取引き、スポンサーとのかかわり、想いあう女性との別れや彼女の犠牲を背景として、考古学者としての執念、根気でツタンカーメンの墓を発見する流れで、かなり現実的。
通して読むと、どこかちぐはぐな印象を受けます。
まっすぐに勤勉に発掘に取り組む主人公や謎めいた少年が魅力的。エジプトの歴史や発掘事情、ミイラや副葬品などの解説も興味深い。話の流れもスムーズで引き込まれる。ツタンカーメンの墓の中が明らかになるシーンは輝きが見えるようで、心を打たれます。
前半は前半の、後半は後半の魅力がある本だけに、これが掲載誌が変わらなかったらどうかと思わずにはいられません。