まず、この方はもはや坂田靖子というジャンルを確立させてしまったので幅広い層にオススメしやすくもあり、苦手な方も確実にいると思われます。そしてゴブリンズ・ライは特にジャンル坂田靖子の本だと思います。私はとても楽しめました。
個人的に英国ミステリーと言われると少し身構えるきらいがありまして、英国という世界観への丁寧な描写、あるいは複雑で重厚な謎解きストーリー等…クオリティの高い作品ほど気軽に楽しめませんでした。しかしバジル氏の優雅な生活等でBBCを彷彿させると評された坂田靖子先生、説明し過ぎないサラッとした英国の描写、そして本当に"ただの謎"を淡々と解決していくのが気軽に楽しめるこのシリーズの良いところ。掲載誌がご婦人向けの雑誌という事もあって1話のボリュームが濃過ぎず、のんびりした英国の雰囲気と洒落た台詞のやりとりを堪能するタイプの漫画です。
ストーリー自体はこれまでの坂田先生の作品からすると比較的あっさりしているので不安になる読者様もいると思われますが、エムとルディが徐々に相棒となっていく過程のさりげない描写の細かさ、回を重ねる毎に魅力が掘り出されていくふたりにまだまだバリバリの現役っぷりを感じられるのではないでしょうか。坂田先生の作風としてはエムは新しいタイプ、ルディはお馴染みのタイプのキャラクターだと思います。
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ゴブリンズ・ライ 変人探偵エム (ジュールコミックス) Kindle版
「ベル デアボリカ」「バジル氏の優雅な生活」などの数々の傑作を生んできた坂田靖子が贈る英国が舞台の神秘&謎解きミステリー!!古家具屋のルディ・アートは、毎回、万能相談所を営むエム・ケルスナーの奇妙な依頼に巻き込まれてしまう。ルディはエムの天才的な推理と閃きにいつもビックリ!?オカルト、都市伝説、祟りなど不思議で魅力いっぱいのお話を7編収録。坂田ファン必見の最新刊!!
- 言語日本語
- 出版社双葉社
- 発売日2016/1/16
- ファイルサイズ39557 KB
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カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
星5つ中の4.3
15 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
イギリスの片田舎で古家具屋を営むルディとかつての級友で万能相談書をやっているエムのコンビのお話の第2弾です。ルディはなんやかんや言ってエムをほっておけない。エムはルディに友達扱いをされるとうれしい。オカルトと現実が微妙に入り混じっている話ですが、今回の最期の話はすこし怖かったです。
2016年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
坂田さんの作品はほとんど持っています。
大ファンです。
もっと書いてほしいです。
大ファンです。
もっと書いてほしいです。
2016年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「変人探偵エム」シリーズ2冊目。 2013年〜2015年に雑誌に掲載されたシリーズ作品7本が収録。
「万能相談所」を営むエム君と古道具屋を営むルディ君の2人が主人公。ミステリや不思議なお話が大好きかつ得意な坂田靖子さん。各話読み切りの短編は吸血鬼のタタリに悩まされる旧友や、夢の世界に帰属したいと言う男が現れてはドタバタ劇が巻き起こります。
シリーズ初めはルディ君目線でエム君の変人ぶりを描き出す感じだったが、回を重ねるたびにルディ君とエム君の間に知人以上の感情が現れてくるのを見つめる!というのが本シリーズの私の楽しみ方。
坂田さんは知る人ぞ知る「やおい」命名者で、ご自身も男性同士の親密な情のやりとりを描いておられます。ただ単純に男同士の恋愛を描くというよりは、男同士だから生じる精神的な障壁や、男同士だから生まれる複雑な関係性などを絶妙に描き出しておられます。このシリーズはその系譜に触れつつ、『ノーベルマンション』などの異文化との交情テーマの比重が大きいかな、と思っていました。
が、2015年発表作品から徐々に男×男風味へと傾いてきた感じです。唯我独尊なエム君が気に入っていたのですが、コッチの方が新しい読者獲得し易いかも…と思ったり。大きなお世話か(^_^;)
一冊目からの流れで見ると、本作は『ノーベルマンション』や『伊平次とわらわ』などの"迷惑な隣人"ものに分類されると思います。付き合う内に、なんとなくお互いに良い感情を持っているかな〜?と思っても、やっぱり理解不能な部分がほとんどで、手放しで歓迎できない相手。まさに「他者」と過ごす時間。これって異文化が隣り合う日常、例えば外国人と生活圏を共にする在り方に通ずる気がする。実際、日本人同士でも日々カルチャーショックの連続なんですが。
『バジル氏の優雅な生活』でバジルの友人ウォールワースが家庭を持つか持たぬかの重要な選択を前にした時、それまでは不器用な友人を優しくサポートしてきたバジルが初めて、人や社会と真剣に向き合うべきことを彼に厳しく告げる名シーンがある。
ラスコーリニコフやカラ兄のイワンみたいに、いきなり世界と向き合うと気が狂うし、何にも向き合わずにいるなら部屋に閉じこもって独り言を呟いているのと同じ。世界の窓である「他者」と向き合うのが生きていくには欠かせない行為なのかもしれない。坂田靖子さんは繰り返しそれを描いてきているような気がする。
「万能相談所」を営むエム君と古道具屋を営むルディ君の2人が主人公。ミステリや不思議なお話が大好きかつ得意な坂田靖子さん。各話読み切りの短編は吸血鬼のタタリに悩まされる旧友や、夢の世界に帰属したいと言う男が現れてはドタバタ劇が巻き起こります。
シリーズ初めはルディ君目線でエム君の変人ぶりを描き出す感じだったが、回を重ねるたびにルディ君とエム君の間に知人以上の感情が現れてくるのを見つめる!というのが本シリーズの私の楽しみ方。
坂田さんは知る人ぞ知る「やおい」命名者で、ご自身も男性同士の親密な情のやりとりを描いておられます。ただ単純に男同士の恋愛を描くというよりは、男同士だから生じる精神的な障壁や、男同士だから生まれる複雑な関係性などを絶妙に描き出しておられます。このシリーズはその系譜に触れつつ、『ノーベルマンション』などの異文化との交情テーマの比重が大きいかな、と思っていました。
が、2015年発表作品から徐々に男×男風味へと傾いてきた感じです。唯我独尊なエム君が気に入っていたのですが、コッチの方が新しい読者獲得し易いかも…と思ったり。大きなお世話か(^_^;)
一冊目からの流れで見ると、本作は『ノーベルマンション』や『伊平次とわらわ』などの"迷惑な隣人"ものに分類されると思います。付き合う内に、なんとなくお互いに良い感情を持っているかな〜?と思っても、やっぱり理解不能な部分がほとんどで、手放しで歓迎できない相手。まさに「他者」と過ごす時間。これって異文化が隣り合う日常、例えば外国人と生活圏を共にする在り方に通ずる気がする。実際、日本人同士でも日々カルチャーショックの連続なんですが。
『バジル氏の優雅な生活』でバジルの友人ウォールワースが家庭を持つか持たぬかの重要な選択を前にした時、それまでは不器用な友人を優しくサポートしてきたバジルが初めて、人や社会と真剣に向き合うべきことを彼に厳しく告げる名シーンがある。
ラスコーリニコフやカラ兄のイワンみたいに、いきなり世界と向き合うと気が狂うし、何にも向き合わずにいるなら部屋に閉じこもって独り言を呟いているのと同じ。世界の窓である「他者」と向き合うのが生きていくには欠かせない行為なのかもしれない。坂田靖子さんは繰り返しそれを描いてきているような気がする。
2016年1月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
待ちわびていた、坂田作品の新刊を味読する。ちょっとコミカルなテイストの謎解きは、この作者の得意と
するところだが、一方でおはこであるところの不思議譚、これがゆるくいい感じに一体となっているのがこ
のシリーズだ。
第1話「たたり」、タマゴのギャグ健在なり。「まぁまだ21世紀だ 科学的にもまだ何もわかっちゃいないだ
ろ」というエム君の台詞がシニカルでかっこいい。
第2話「超アンティーク」、アーサー王の円卓をホームズに喩えるエム君の台詞にこれまたクスリ。儲け話
のオチにも何か夢がある。
第3話「嵐のあと」、ルディがいいやつで、やっぱりエムといいコンビだというお話。この「ふしぎ」気になる。
第4話「夢」、怪異譚なんだか詐欺なんだか・・・、常に薄目を使う表情のエム、たまに瞠目してくれると瀟洒
な二枚目なのがうれしい。エムきれいだなあ。雪ダルマの話いいなあ。
第5話「チェスト」、この世に残った2人きり・・・・・・色々しんみりする。
第6話「ゴーストバスターズっぽい?!」、オチがおかしい。「ジャストサイズだったな」というのも。
第7話「ゴブリンズ・ライ」、ちょっとこわい話。悪意のある魔物が出てきて、それゆえに、飄々としているかに
見えるエムの、ルディへの思いがいつになくストレートに透けて、感慨深い。
まだつづくようです。楽しみだな。
するところだが、一方でおはこであるところの不思議譚、これがゆるくいい感じに一体となっているのがこ
のシリーズだ。
第1話「たたり」、タマゴのギャグ健在なり。「まぁまだ21世紀だ 科学的にもまだ何もわかっちゃいないだ
ろ」というエム君の台詞がシニカルでかっこいい。
第2話「超アンティーク」、アーサー王の円卓をホームズに喩えるエム君の台詞にこれまたクスリ。儲け話
のオチにも何か夢がある。
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第4話「夢」、怪異譚なんだか詐欺なんだか・・・、常に薄目を使う表情のエム、たまに瞠目してくれると瀟洒
な二枚目なのがうれしい。エムきれいだなあ。雪ダルマの話いいなあ。
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まだつづくようです。楽しみだな。